ギョリュウバイ 季節の花-オーストラリア原産の常緑低木-イパネマおやじ

ギョリュウバイ (broom teatree) は、花期の3月頃になると花径1~3cm程の小花を咲かせます。花色は一重咲きの白色、ピンク色、紅色があります。枝は細く成木になると枝垂れてきます。ニュージーランドの国花でもあります。葉がギョリュウ(御柳)に似ていて、ウメのような小花を多数咲かせます。

ギョリュウバイ

葉や枝が密に茂り生垣にも適する

  • 分類:フトモモ科レプトスペルマム(ギョリュウバイ)属 / 原産地:オーストラリア、ニュージーランド
  • 別名:マヌカ、ティー・ツリー、(漢字表記・魚柳梅)
  • 学名:Leptospermum scoparium
  • 園芸分類:常緑低木 / 耐寒性(やや弱い・-5℃)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~500cm
  • 苗の植え付け:3月~5月
  • 植え替え:3月~5月
  • 挿し木:4月、秋は9月
  • 開花期:11月~5月 
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。
  • 特徴
  • ギョリュウバイは、オーストラリア・ニュージーランドを中心に約40種が分布する常緑低木です。別名の、マヌカは原産地の先住民マオリ族の、現地名でネズモドキは針葉樹のネズに似ていることから。オーストラリア原産の樹木としては、育てやすい花木で病害虫の発生も殆どありません。よく枝を伸ばして細長い葉を繁らせ、花の少ない時期に開花して楽しませてくれます。
  • ギョリュウバイの花から蜜蜂が蜜を採取してできる、マヌカハニーの原料になる植物です。原種(レプトスペルムム・スコパリウム)である、白花の一重咲の品種から採れたものが「蜂蜜の王様」と呼ばれ、抗菌作用や美容効果があるとされ、人気が高くニュージーランドでしか採れない貴重な蜂蜜です。
  • 耐寒性はそんなに強くないが、関東以西の平地であれ地植えでの冬越も可能です。枝が密集して育つことから生垣や、盆栽仕立てとしても人気があります。和モダンな雰囲気のあるミニ盆栽は、とても人気があります。

別名はマヌカ

寒冷地では鉢植えにして冬は室内で

  • 一般的ないい苗の選び方
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 葉と葉の間がつまっていて徒長していない
  • 葉の色が濃くてハリがある
  • 葉の裏や茎に病班や虫の痕跡がない
  • 株にぐらつきがないか
  • 根っこがしっかり張っているか
  • 用土
  • 水はけのよい、やや酸性の土壌を好みます。
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土(野菜用も可)または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土と赤玉土などを(1㎡当たり2~3kg / 土壌の2~3割位の配合比率)を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • それほど多くの肥料は必要としません。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、春と秋に(夏と冬は不要)各1回緩効性化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、定植後の追肥は、春と秋に(夏と冬は不要)各1回緩効性化成肥料を置肥します。

低木

  • 苗の植え付け
  • 適期は、3月~5月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢を1/3程度を崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍・30cm程の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、花後の3月~5月です。
  • コンテナの場合、生育旺盛で根詰まりし易いので、1年に1~2回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程崩して古い根や傷んだ根を切り取り、新しい用土を入れた1~2回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し木
  • 適期は、4月、秋は9月です。
  • 枝の先端を5~7cmの長さで切り取り、挿し穂にします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、2時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。(詳細な手順 コチラ

春から開花する

植物仕切り線大

水切れに弱いので注意する

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、休眠期(夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。植え付け後は、根付くまでは水切れに注意しますが、一度根付いてしまえば、ある程度の乾燥に耐えます。基本的には、水やりは不要です。
  • 手入れ
  • 剪定→適期は、9月~真冬を除いて随時で可能です。9月頃から翌春の花芽が作られるので、この時期を避けましょう。細い枝が密に茂るので、株内の日当たりと風通しが悪くなるので、込み合った部分を切り落とす、すかし剪定を適宜に行いましょう。
  • 防寒対策→地植えの場合、関東以西の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、冷え込む場所では株元にマルチングするなどの防寒対策をしておきましょう。寒冷地や凍結する場所では、コンテナ・鉢植えで育てましょう。
  • 置き場所→コンテナ・鉢植えは、春から秋はできるだけ屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所で、エアコンの室外機の風が当たらない場所。(風に当たるとハダニが発生しやすい)
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナ・鉢植えを移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

植物仕切り線大