サネカズラ 季節の花-赤色の果実が美しい-イパネマおやじ

サネカズラは、花期の7月頃になると、葉脇に直径1~2cmの黄白色の花を付けます。花被片は8~12個で全てが花弁状になっています。雄花は中心部が赤くなっており、雄しべが球状に集合しています。葯は白色で赤い部分が葯隔です。雌花は中心部分が淡い緑色をして、雌しべが球状に集合しています。11月頃になると、果実が赤色に熟します。美味しそうに見えますが、食用にはできません。つるを誘引する棚を設置して、美しい赤色の果実がぶら下がる様は長く観賞していても飽きのこない魅力がありあす。

サネカズラ

地植え可能なのは関東以西の平地部

  • 分類:マツブサ科サネカズラ属 / 原産地:日本(関東以西)、朝鮮半島、台湾、中国
  • 別名:ビナンカズラ(漢字表記:美男葛)
  • 学名:Kadsura japonica
  • 園芸分類:つる性半常緑低木 / 耐寒性(普通)、耐暑性(強い)
  • つる丈・樹高:3~7m
  • 植え付け:3月中旬~4月、9月下旬~11月
  • 植え替え:3月中旬~4月、9月下旬~11月
  • 挿し木:5月~6月
  • 取り木:6月
  • 開花期:7月~8月
  • 果実の鑑賞器:10月~12月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、盆栽)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • サネカズラは、日本、朝鮮半島南部、台湾に分布するマツブサ科サネカズラ属のつる性半常緑低木です。国内では、関東地方以西から四国、九州、沖縄の、山林の入り口周辺に自生しています。別名の、ビナンカズラとは、かって武士が樹皮の粘液を整髪料として用いたことに由来しています。
  • 雌雄同株の植物で、樹皮は厚いコルク質です。新枝は赤褐色で、葉は互生して長さ5~12cm、幅3~6cmの卵形、縁にはまばらに鋸歯があります。つるがよく伸びるので、垣根やフェンスに絡ませると300cmい所にも及びます。ただし、つるはよく伸びるが自力で他の物(フェンスや樹木)に絡みつく力はないので、最初は誘引してやる必要があります。または、鉢植えにして剪定して盆栽仕立てにすると果実が多数付いて、とても美しいです。
  • 近縁種 マツブサ科 
  • シキミ→マツブサ科シキミ属の常緑小高木。原産地は日本の関東以西から四国、九州、沖縄、朝鮮半島南部、台湾、中国。樹高2~5mで、葉は4~10cmの卵形。3月~4月になると、花径2~3cmの淡黄白色の花を咲かせる。花後に径2cm程の八角形の袋果を付ける。

別名はビナンカズラ

赤色の実が美しいつる植物

  • いい苗の選び方
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の園芸用培用土または赤玉土(小粒)4:腐葉土4:鹿沼土2:(他には、赤玉土・小粒7:腐葉土3:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土や有機質堆肥などを混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 あまり多くを必要としません 
  • コンテナの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、3月~4月に1回、秋は9月~10月に1回、緩効性化成肥料または骨粉入り油かすを置肥します。
  • 地植えの場合、定植後も追肥は必要ありません。
  • チッ素分が多いと、つるが旺盛に伸びますが、花付き、実付きはよくなりません。肥料の3要素は、チッソ分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。

常緑つる性植物

  • 植え付け
  • 適期は、3月中旬~4月、9月下旬~11月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を崩さないで植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。根鉢の根を傷めないように根鉢を崩さないで植え付けます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、3月中旬~4月、9月下旬~11月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し木 
  • 適期は、5月~6月です。新芽の先端を長さ10cm程の長さで切り取り、挿し穂にします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、1時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。
  • 明るい日陰に置いて、水を切らさないように管理して発根を待ちます。
  • 取り木
  • 適期は、6月です。昨年以前の枝を使い、枝の途中から発根させます。(手順の詳細ページ コチラ

日本や東南アジア原産

ハーブの仕切りライン

自力ではフェンスなどには絡めないので最初は誘引が必要

  • 水やり 
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土にタップリと施します。休眠期(冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 剪定
  • 適期は、2月~3月です。剪定をしなくてもよく育ちますが、旺盛につるを伸ばすので適宜に剪定をしましょう。
  • コンテナの場合、温度が下がり出して、室内に取り込む前に切り戻しをしましょう。冬越し後も、徒長枝や傷んだ枝などを切り取り樹形を整えます。切り取った枝には、しばらく花芽が付かないので、あまりやり過ぎずに数年に一度のサイクルで切り戻しましょう。(切り口には癒合剤を塗っておきましょう)
  • 盆栽仕立てにする場合、コンパクトな樹形にするために、伸びたつる先を切り取ります。そして、残った枝の部分から新芽が出始めたら、3~4芽を残して切り取ると付け根に花が付きます。毎年のように繰り返して、樹形を整えていきます。
  • 手入れ
  • 置き場所→春から秋は屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所で、エアコンの室外機の風が当たらない場所。(風に当たるとハダニが発生しやすい)
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所か半日陰で午前中だけ日に当たる場所を好みます。
  • 半日陰でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも西日の当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

ハーブの仕切りライン