セリンセ・マヨール 季節の花-個性的な花色の一年草-イパネマおやじ

セリンセは、開花期の4月頃になると伸ばした茎の先に花序を見せ、濃い紫色の筒状花をうつむき気味に咲かせます。全体に無毛で、苞の縁と萼片の縁にだけ縁毛がある。花は、ムラサキ科の特徴であるサソリ形花序で、イヤリングのようにぶら下がるように咲きます。

ヨーロッパ南部原産

秋まき一年草

  • 分類:ムラサキ科キバナルリソウ(セリンセ)属 / 原産地:ヨーロッパ南部、(園芸作出地):イギリス
  • 別名:キバナルリソウ(漢字表記:)
  • 学名:Cerinthe major(紫色の品種 ‘Purpurascens’)
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:30~50cm
  • タネまき・育苗:9月下旬~10月上旬
  • 苗の植え付け:10月、3月中旬~4月中旬(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 開花期:4月~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • セリンセ属の仲間は、イタリア~地中海沿岸を中心に、20~25種が分布するキバナルリソウ属の一年草です。中でも、花の美しさから観賞用として広く栽培されているのは、セリンセ・マヨール種(Cerinthe major)のみです。
  • 近縁種 園芸品種
  • セリンセ・マヨール ’プルプレッセンス’(Cerinthe major ‘Purpurascens’)→作出原産地はナント・フランス。キバナルリソウ属の園芸品種で紫色の品種。全体に無毛で、苞の縁と萼片の縁にだけ縁毛がある。花は、ムラサキ科の特徴であるサソリ形花序で、イヤリングのように下がって咲く。下向きに咲く筒状花で、濃い紫色になる。花柱が花冠から突き出すように長い。一年草で草丈30~50cm。
  • セリンセ・マヨール ’プライド・オブ・ジブラルタル’(Cerinthe major ‘Pride of Gibraltar’)→作出原産地はカルガリー・カナダ。キバナルリソウ属の園芸品種。茎頂部の葉腋から、黒みがかった紫色の筒状花を付けて下垂する。外側の花弁のような部分は苞で、花は筒状部です。’プルプレッサンス’(’Purpurascens’)と比べると、青みが強い品種。葉は、シルバーがかった青緑色に斑点が入ります。一年草で、草丈30~60cm。

セリンセ・マヨール

タネまきから育てても簡単

  • いい苗の選び方
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 用土 水はけのよい土壌を好む
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土、または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、土壌が酸性に傾いている場合は、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~150g)を混ぜ込んで中和しておきましょう。さらに、植えつけの1週間程前に、腐葉土か完熟発酵させたバーク堆肥などを(1㎡当たり2kg / 2割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。(更に水はけの悪い土壌は、川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の○○用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、開花前の初春から、1週間に1回、規定量に希釈した液肥を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける際に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、基本的に必要ありませんが、生育が悪いようなら施しましょう。

セリンセ属の園芸品種

  • タネまき
  • 適期は、9月下旬~10月上旬です。寒冷地では、苗が寒さに耐えられないので春にタネまきします。
  • 用土は、赤玉土(小粒)5:調整済みピートモス2:バーミキュライト3:などが代表的な配合。
  • ポリポットまきする場合、1本の苗を育てる場合は、2~2.5号ポリポットに市販の種まき用土か赤玉土(小粒)を入れ、2粒をまいたら5mm程覆土します。弱い苗を間引きながら(引き抜くと残したい苗が傷むのでハサミで切り取る)、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。(寒冷地や霜の降る地域では、フレームで保護して春に定植するのが望ましい)
  • 植え付け
  • 適期は、10月、3月中旬~4月中旬です。(育苗後または市販の苗が流通する)
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。(株間は20~30cm)
  • 植え替え
  • 一年草なので植え替えの必要はありません。

紫色の筒状花

段落の仕切りライン

寒さに注意すれば放任でもよく育つ

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は早めに摘み取ります。
  • 防寒対策→地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。(鉢植えは、屋内やフレーム内などで冬を越させる)
  • 置き場所→春から秋は屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所に置きます。
  • 病気・害虫→特になし
  • 種の採取
  • 花後に種子ができます。熟すると自然に落下するので、拾い集めます。保存しておいて、タネまき適期に蒔きます。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

ガーデニングの風景:

ガーデニングの風景

段落の仕切りライン