サルビア・ネモローサ 季節の花-長い穂先に花を咲かせる-イパネマおやじ

サルビア・ネモローサは、花期の5月頃になると、茎上部の葉腋から長い穂状花序を見せ、たくさんの小花を付けます。花色は、青紫色が多いですが、白色やピンク色もあります。

サルビア・ネモローサ

温度管理に注意すれば育てやすい草花

  • 分類:シソ科サルビア(アキギリ)属 / 原産地:中央ヨーロッパ、西アジア
  • 別名:なし
  • 学名:Salvia nemorosa
  • 英名:Woodland sage
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(まあまあ強い)、耐暑性(まあまあ強い)
  • 草丈・樹高:30~70cm(矮性種は20~25cm)
  • タネまき:4月~5月
  • 苗の植え付け:4月~5月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:4月~5月
  • 株分け:4月~5月
  • 挿し芽:5月~6月
  • 開花期:5月~6月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • サルビア・ネモローサは、中央ヨーロッパ、西アジアに分布するシソ科サルビア(アキギリ)属の多年草です。広葉樹林の入口周辺や乾いた草原の中に自生しています。美しい花を咲かせて繁殖が簡単なので、観賞用として世界の広い地域で栽培されています。花は長い穂状花序に、花径1~2cmの筒状になった唇形花を咲かせます。葉は、長楕円状の心形で茎に対生して、草縁には鋸歯があります。花色は、原種の濃紫色や白色、ローズピンク色、青色などの多くの園芸品種があります。

シソ科サルビア属

日当たりと水はけのよい場所を好む

  • いい苗の選び方
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、酸性土壌を嫌うので、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んで中和しておきましょう。さらに、植えつけの1週間程前に、腐葉土や完熟発酵させたバーク堆肥などを(1㎡当たり1~2kg / 2割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、苗を定植後の追肥は、生育期の春~秋の間(真夏を除く)、緩効性化成肥料を置肥、または月に2回規定量に薄めた液肥を施します。株が充実していない、1年目は茎が立たないものです。
  • 地植えの場合、定植後の追肥は、生長期3月~9月の間(7~8月を除く)、緩効性化成肥料を置肥します。株が充実していない、1年目は茎が立たないものです。2年目からは、完熟堆肥や腐葉土を多めに混ぜ込んでやると、よく花が咲きます。

多年草

  • タネまき
  • 適期は、4月~5月です。発芽適温は20~25℃です。
  • タネまき用土は、市販の専用種まき用土(培用土)赤玉土(小粒)5:調整済みピートモス2:バーミキュライト3:などが代表的な配合。他の植物に比べると、苗の生育には多少時間がかかるので気長に待ちましょう。
  • 箱まき(セルトレイなど)の場合、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)、またはバーミキュライト、ピートモスなどの清潔な用土を敷きつめ、ばらまきしたら覆土を5mm程の厚さにします。乾燥しないよう水やりをしながら、日陰で管理します。弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら1本立ちにして、ポリポットに移して仮植えします。乾燥しないように管理しながら、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら1本立ちにして、花壇やコンテナに移して定植します。
  • 植え付け
  • 適期は、4月~5月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間20cm程、60cmプランターで2~3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20~30cm程で植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、4月~5月です。温暖地は秋も可能です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し芽
  • 適期は、5月~6月です。新しい枝(新芽)の先端を、8~12cmの長さで切り取り挿し穂にします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、○時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。風通しのよい明るい日陰で、水を切らさないように管理して発根を待ちます。

中央ヨーロッパ原産

段落の仕切りライン

暑さには強いが夏の酷暑には対策を

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、休眠期(夏冬)は表土を湿らせる程度で控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 剪定→適期は、秋に花が終わったら強剪定をしておきましょう。
  • 切り戻し→適期は、一通り花が咲いたら、早めに切り戻すと2回目の開花を楽しむことができます。
  • 置き場所→春から秋は屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所で、エアコンの室外機の風が当たらない場所。(風に当たるとハダニが発生しやすい)
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ、ハダニ
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

ガーデニングの風景:

ガーデニング風景

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