シレネ・ユニフローラ 季節の花-独特の花形をした花-イパネマおやじ

シレネ・ユニフローラは、花期の春になると伸ばした茎頂部に花序を見せ、独特の形をした白花を咲かせます。花序には2~3個の花を付け、5枚の花びらを持ち、花被片は深く2裂します。花の下部の膨らんだ部分は、萼が膨らんだものです。花色は、白色、薄緑色、淡いピンク色などがあります。

シレネ・ユニフローラ

茎を伸ばし匍匐して広がる

  • 分類:ナデシコ科マンテマ属 / 原産地:西ヨーロッパ、アイスランド、バルト海沿岸
  • 別名:イソマンテマ(漢字表記:磯マンテマ)シレネ・ピンクパンサー(流通名)
  • 学名:Silene uniflora
  • 園芸分類:常緑多年年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:10~30cm
  • 苗の植え付け:3月~5月、9月中旬~10月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:3月~5月、9月中旬~10月
  • 株分け:3月~5月、9月中旬~10月
  • 挿し芽:4月~6月
  • 開花期:4月~6月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター、ハンギング)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • シレネ・ユニフローラは、地中海沿岸一帯に分布するナデシコ科マンテマ属の多年草です。ヨーロッパ、アゾレス諸島、マデイラ諸島原産です。マンテマ属の観賞用の園芸品種です。原産地では、沿岸部の砂丘や崖、砂質土壌のエリアに自生しています。
  • 近縁種 ナデシコ科マンテマ属
  • ムシトリナデシコ(Silene armeria)→サイト内のページ コチラ
  • フクロナデシコ(Silene pendula)→サイト内のページ コチラ
  • シレネ・ブルガリス(Silene vulharis)→別名は、シラタマソウ。地中海沿岸が原産地。茎は無毛で、草丈20~25cm。茎頂部に白色の小花を付ける。葉は無柄の長楕円形で、萼筒は膨らむのか特徴。開花期は6~8月。

ナデシコ科

花の筒状部が膨らむ独特の花形

  • いい苗の選び方
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 用土 水はけのよい弱アルカリ性の土壌を好む
  • ピートモスは酸性土壌を作る→水もちが良くなる・根腐れ起こしやすい→ブルーベリーなどの栽培にもに適する。注意:無調整と調整済みがあり、用途により使い分けましょう。調整済みピートモスとは、初期肥料やパーライト、バーミキュライトを混ぜて、中性よりにpH調整をしてあるもの。
  • コンテナの場合、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。さらに、1リットル当たり/2~3gの苦土石灰を混ぜ込みます。
  • 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んで中和しておきましょう。さらに、植えつけの1週間程前に、腐葉土や赤玉土などを(1㎡当たり2~3kg / 2~3割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。(更に水はけの悪い土壌は、川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料 やせ地でも育つので、あまり必要ない
  • コンテナの場合、苗を定植後の追肥は、春~秋の生育期(3月~10月・梅雨~真夏の時期を除く)緩効性化成肥料を置肥、または液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、定植後の追肥は、よほどのやせ地でなければ必要ありません。

多年草

  • 植え付け
  • 適期は、3月~5月、9月中旬~10月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間30cm程、60cmプランターで2~3株が目安)
  • 水はけのよい土壌を確保するために、一段底上げした花壇やロックガーデンなどへ植え付けるとよいです。(ロックガーデンの場合、水はけをよくするために、深さ30cm程の穴を掘り上げます。穴の底面にレンガなどを敷き詰めます。その上に、軽石、溶岩石、石英石などを重ねていきます。適するのは、排水性、保水性、通気性のある多孔質の石が適しています。石のすき間にゴロ石を敷きます。更に、その上に掘り上げた土に、「用土」の項目の土か、山野草用培養土を2~3割混ぜ込んで、ゴロ石の上に戻します。)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30cm程で植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月~5月、9月中旬~10月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。植え替え直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 株分け
  • 適期は、3月~5月、9月中旬~10月です。植え替え作業の際に同時に作業しましょう。コンテナ・鉢植えの場合、株分けして新しく植え付ける鉢サイズは今までと同じサイズにしましょう。1~2回り大きなサイズに植え替えないこと。(サイズが大きすぎると根を張り切れない)
  • 挿し芽
  • 適期は、4月~6月です。
  • 勢いのある茎を、2~3節の長さで切り取り挿し穂にします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、○時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。
  • 風通しのよい明るい日陰で、水を切らさないように管理して発根を待ちます。

ヨーロッパ原産

段落の仕切りライン

高温多湿が苦手で乾燥気味を好む

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、休眠期(冬)は控えて乾燥君に施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)基本的には、過湿を嫌うので常にやや乾燥気味に育てましょう。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 摘芯(ピンチ)→茎が伸びてくると先端の花枝が茂り、他の花の日射しを遮るので、茎が伸びてきたら先端を切り取りましょう。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は小まめに切り取ります。
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ
  • 置き場所→春から秋は、日当たりのよい屋外に置きましょう。コンテナは、梅雨の時期、雨を避けて軒下などへ、真夏は、風通しのよい涼しい場所へ移動させましょう。
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。

ガーデニングの風景:ハンギング栽培

ガーデニングの風景

段落の仕切りライン