ハナアロエ 季節の花-乾燥気味の環境を好む-イパネマおやじ
ハナアロエは、花期の5月頃になると、細長く伸ばした茎頂部に総状花序を見せ、たくさんの星形の花を付けます。株元から上へ花を咲かせていきます。花は一日花で、長い花期ですが次々と開花します。
過湿を嫌い乾燥を好む
- 分類:ツルボラン科ブルビネ属 / 原産地:南アフリカ
- 別名:ブルビネ・フルテスケンス、イトアロエ(漢字表記:糸蘆薈)
- 学名:Bulbine frutescens
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(多少は強い・-6~4℃)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:25~60cm
- 苗の植え付け:4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬(市販の苗が通販で流通する)
- 植え替え:4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬
- 株分け:4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬
- 開花期:5月~8月
- 栽培方法:地植え(温暖地)、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- ブルビネの仲間は、南アフリカに約30種が分布するツルボラン科ブルビネ属の多年草です。その中で、主に流通しているのはハナアロエと呼ばれるのがブルビネ・フルテスケンス(Bulbine frutescens)です。南アフリカの東ケープ州から北ケープ州、西ケープ州の一帯の、日当たりのよい乾燥した丘陵などに自生しています。まるでアロエのような多肉質な葉を持ち、花を咲かせるので「花アロエ」の名が付きましたが、アロエ属ではなくブルビネ属の常緑多年草です。
- 葉茎はよく分枝して、草丈は60cm程で経年と共に木質化します。葉はアロエに似て、肉厚で細長い被針形で長さは15cm程。丈夫な性質で、耐寒性は中程度、耐暑性は優れているので、コンテナを軒下などに移動して冬越しもできます。一般的には、コンテナで育てますが、地植えにする場合は、温暖地の平地であれば冬越は可能ですが、霜の降る際には霜除け対策は必要です。
地植えは関東以西の平地では可能
- いい苗の選び方
- 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
- 葉の色が濃くてハリがある
- 株にぐらつきがないか
- 根っこがしっかり張っているか
- 用土
- コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土と赤玉土などを(1㎡当たり2kg / 土壌の2割位の配合比率)を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナの場合、鉢底石を敷いて、用土を入れて苗を定植後の施肥は、生育期の春と秋に緩効性化成肥料を置肥します。
- 地植えの場合、定植後の施肥は、生長期の春と秋に緩効性化成肥料を置肥します。あまり多くの肥料は必要ありません。
- 植え付け
- 適期は、4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬です。
- コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(60cmプランターだと2~3株が目安)
- 地植えの場合、まず鉢植えにして、株を充実させてから地植えにした方が順調に生育します。「用土」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬です。
- コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありませんが、株が込み合ってきたら株分けを兼ねて植え替えましょう。
- 地植えの場合、関東以西の平地であれば冬越しは可能ですが、霜除け対策として株元にマルチング(腐葉土などで株元の地表面を覆うこと)をして保護しましょう。
- 株分け
- 適期は、4月~5月、秋は9月中旬~10月中旬月です。
- 植え替えの際、同時に作業しましょう。鉢植えの場合、株分けして新しく植え付ける鉢サイズは今までと同じサイズにしましょう。1~2回り大きなサイズに植え替えないこと。(サイズが大きすぎると根を張り切れない)
過湿を避けてやや乾燥気味に育てる
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら(表土が乾いてから2~3日待ってから)、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。ある程度の乾燥に耐えるので、やや乾燥気味に管理しましょう。
- 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 防寒対策→地植えの場合、関東以西の平地であれば冬越しは可能ですが、霜除け対策として株元にマルチングをして保護しましょう。コンテナの場合、軒下や屋内に移動させましょう。
- 花がら摘み→花後の枯れた花は、早めに摘み取りましょう。
- 病気・害虫→特になし
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
- 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。
ガーデニングの風景: