ヤナギバルイラソウ 季節の花-繁殖力が強すぎる程強健な花-イパネマおやじ

ヤナギバルイラソウ (Mexican bluebell) は、花期の7月頃になると、茎頂部に花序を見せ花径4~5cmの花を咲かせます。基部が筒状で、花冠が深く5裂して咲きます。花弁には細かいシワが入り、雄しべと雌しべは花筒の中です。冬期には地上部は枯れて宿根して、春になると再び芽吹きます。

ヤナギバルイラソウ

放任でも丈夫で育ち過ぎるので要注意

  • 分類:キツネノマゴ科ルイラソウ属 / 原産地:南アメリカ、メキシコ
  • 別名:ムラサキイセハナビ、ヤナギバスズムシソウ
  • 学名:Ruellia simplex (=Ruellia brittoniana)
  • 英名:Mexican bluebell, Brittons wild petunia
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(やや強い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:50~100cm
  • タネまき:4月~5月
  • 苗の植え付け:4月~5月
  • 植え替え:4月~5月
  • 株分け:4月~5月
  • 開花期:7月~9月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
  • 特徴
  • ヤナギバルイラソウは、南アメリカ、メキシコに分布するキツネノマゴ科ルイラソウ属の多年草です。メキシコからブラジル南東部、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイなどの亜熱帯~熱帯地域の河川や水路、池などの水辺の近くに自生しています。
  • 花の美しさから観賞用として栽培されており、アメリカ南東部の他にも、オーストラリア東部などで帰化植物としえ定着しています。日本でも、九州以南の地域で帰化したものが見られます。繁殖力が高く、やせ地や厳しい環境でも丈夫に育つ強健な植物です。現在は、非常に高い繁殖力と外来種であることから、駆除対象の植物に指定されています。
  • 近縁種
  • ルエリア・レペンス(Ruellia repens)→和名は、ルイラソウ。原産地は、中国広東省~雲南省、台湾、インドネシア、フィリピン、ベトナム、パプアニューギニアの多年草。草丈15~50cm匍匐して広がる。葉身は卵形~線状披針形、長さ1~4cm。花冠白色、ピンク色、薄紫色。開花期は、5月~8月。
  • ルエリア・マコヤナ(Ruellia makoyana)→ブラジル原産の常緑多年草。草丈30~60cmで茎は傾伏。葉身は卵状楕円形で先は鋭形~尖鋭形。花冠は漏斗形で白色、ピンク色~ライラック色。開花期は、5月~8月。
  • ルエリア・エレガンス(Ruellia elegans)→ブラジル、西インド諸島原産の一年草または多年草。草丈30~60cmで茎は直立。葉は楕円形又は卵状披針形。花冠は、倒卵型~鈍形で、ピンク色。開花期は、9月~12月。

キツネノマゴ科

地植えは広がり過ぎて困らない場所に

  • 苗を購入したら
  • 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
  • 用土
  • コンテナの場合、市販の山野草用培用土、または赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に水はけをよくするための、土壌改良用の腐葉土か有機質の堆肥などを混ぜ込んでおきます。(更に水はけの悪い土壌は、川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期間中の4月~9月、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置き肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける際に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、必要ありません。

多年草

  • タネまき
  • 適期は、4月~5月です。
  • 用土は、赤玉土(小粒)5:調整済みピートモス2:バーミキュライト3:などが代表的な配合。ジフィーセブン→吸水させるだけで培用土ポットになる(PH調整済み)
  • 箱まきかポリポットにまきます。タネが薄く隠れる程度に覆土します。本葉が2~3枚になったらポリポットに鉢上げ(植え替え)します。ポリポットに根が回ったら1本立ちにして、さらに、一回り大きなポリポットへ鉢上げ(植え替え)します。その後は花壇やコンテナへ定植します。(移植の際に根を傷めると、その後の根付きがよくないので、ある程度根が張ったら早めに定植する)
  • 植え付け
  • 適期は、4月~5月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。関東以西の平地であれば屋外での栽培が可能です。
  • 植え替え
  • 適期は、4月~5月です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢中に根が回ってきたら、1年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。広がり過ぎた、掘り起こして切り除きましょう。
  • 株分け 
  • 適期は、4月~5月です。植え替えの際、同時に作業しましょう。鉢植えの場合、株分けして新しく植え付ける鉢サイズは今までと同じサイズにしましょう。1~2回り大きなサイズに植え替えないこと。(サイズが大きすぎると根を張り切れない)
     

繁殖力の高い外来種

植物仕切り線大

夏の直射日光にも負けない強健な植物

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。
  • 手入れ
  • 切り戻し→適期は、冬になって葉が枯れた頃、地際で切り戻しましょう。春になると再び芽吹きます。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

植物仕切り線大