クローブピンク ハーブ-カーネーションの原種で最古の園芸植物のひとつ-イパネマおやじ
クローブ ピンク (Clove pink) は、現在のカーネーションの原種で、最も古い園芸品種の一つです。約2000年以上も前のローマ帝国の時代にスペインで見つけられたと「博物誌」にプリニスによってクローブピンクの記述がされています。
現在のカーネーションの原種
- 分類:ナデシコ科ナデシコ属 / 原産地:地中海沿岸
- 学名:Dianthus caryophyllus
- 英名:Carnation
- 別名:ジャコウセキチク (和名・オランダセキチク)
- 多年草・半耐寒性 / 草丈:40~50cm
- 開花期:7~8月 / 栽培方法:地植え(生垣)、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 参考
- 現在のカーネーションの親で、最も古い園芸植物の一つです。
- 花姿もソックリで、ついカーネーションと呼んでしまう程です。現在では子供の方がよく知られているわけですね。
- 特徴
- 15世紀の頃から、園芸品種の開発がヨーロッパで盛んになり、初めてカーネーションの名前が世に知られたのは、英国植物学の父といわれたターナーの本草書に記述されてからだそうです。
- 17世紀になり、オランダによって園芸品種の開発が更に盛んになり、日本には徳川家光の時代に渡来したといわれ、オランダセキチクの名前がついています。
- カーネーションの3つのタイプ
- スタンダードタイプ:一つの茎に花を一個付けるものです。草丈が長く切り花として愛用されています。
- スプレータイプ:茎が枝分かれしたもので、スタンダードタイプと同じく切り花用として出回っています。
- ポットカーネーション:性質の丈夫な鉢植え用のミニカーネーションとして人気があります。草丈が10~30cm程で花を咲かせます。
- 適応
- なし
- 料理・飲み物で楽しむ
- 苦味の強い、花の付け根の白い部分を利用(サラダ、サンドウィッチ、フルーツパイ、ジャムの香り付け)、白ワインやビネガーの風味付け。
- 用土
- 水はけと通気性がよく、有機質を多く含む土を好みます。
- 株をしっかり支えるために、赤玉土(中粒)3:培養土7の割合で混ぜ込んだ土を用意します。(培養土6:にしてバーミュライトを1割程度入れてもよい)
- コンテナ・鉢植えの場合は、根の生長が早いので4号鉢以上を用意します。過湿になると株の中心部が枯れ込みやすいので深植えしないようにしましょう。
- 肥料
- 肥料を好みますが、夏の間は与えないようにしましょう。
- コンテナ・鉢植えの場合は、植え付け時にマグァンプkなどの化成肥料を混ぜ込んでおき、追肥として液体肥料を週1回与えます。特に開花中の1ヶ月は花付きをよくするために、カリウムやリン酸を含んだ肥料がよいでしょう。
- 地植えの場合は、元肥に堆肥を混ぜ込んで植え付けして、1月後と花後に追肥として即効性の化成肥料を与えましょう。
サラダにして彩りと香り豊かに
- タネまき
- 適期は、春は4~5月、秋は9月下旬~10月中旬です。
- 箱まきして、軽く覆土します。本葉が4~5枚になったらポットに仮植えして、霜に当てないようにして日当たりのよい軒下に移します。
- 挿し芽
- 適期は9~10月です。挿し穂は、なるべく株元近い節から伸びた脇芽を利用します。
- 長さ5cm程の挿し穂を作り30分間水揚げしてから、挿します。40日くらいで発根するのでポットなどに仮植えしておきましょう。脇芽が増えるように摘心しながら11月中旬頃に定植します。
- 春に挿した芽は翌年の春から、秋に挿した芽は翌年の秋から花を楽しめます。夏越しが難しい地域の場合は、春に挿し芽をして苗を作っておくとよいでしょう。夏越しは成株よりも苗のほうが適しています。
- 植え付け
- 適期は5~6月です。
- コンテナ・鉢植えの場合は、根の生長が早いので4号鉢以上を用意します。過湿になると株の中心部が枯れ込みやすいので深植えしないようにしましょう。
乾燥させてポプリにしても素敵です
- 水やり
- 土中の過湿を嫌います。
- コンテナ・鉢植えの場合は、植え付け後の根づきをするまでは乾燥させないように管理して、通常は土の表面が乾いたら与えます。夏場に水を与えすぎると茎が伸びすぎて徒長してしまうので注意しましょう。
- 梅雨の時期は雨をさけて軒下などに移しましょう。花は水に弱く、濡れた部分にカビが発生することがあるので、開花中の水やりは花やツボミにかからないようにソッと株元から与えます。
- 手入れ
- 花がら摘み→咲き終わった花を、放置したままにすると発生することがあります。特に梅雨時に多く、花がらを放置すると株全体を枯らしてしまうのでコマメに取り除きましょう。
- 摘心→株丈が10cm程になったら二節ほど残して摘心することで、わき芽が出て枝数が増えて花付きがよくなります。
- 刈り込み→夏には暑さで開花が終わるので、株を2分の1程刈り込みます。四季咲き性の種類なら秋に再度花をさかせます。来年も花を咲かせたい場合は、秋の開花後に脇芽を残すようにして2分の1から、3分の2ほど短く刈り込みましょう。
- 支柱→生長が早く丈が長くなる品種の場合は、早めに支柱を立てましょう。
- 摘心→ポットに仮植えして、霜に当てないように軒下などで管理します。丈が10cm程になったら二節ほど残して摘心してわき芽を増やします。
- 病気→灰色カビ病 咲き終わった花を、放置したままにすると発生することがあります。特に梅雨時に多く、花がらを放置すると株全体を枯らしてしまいます。
- 害虫→アブラムシ 春先に発生しやすいので見つけ次第早めに駆除しましょう。
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。但し夏の暑さを嫌うので、この期間は風通しがよい半日陰で育てましょう。
- 日当たりが悪いとツボミが開花せずに終わってしまうことがあるので、日当りがよく風通しのよい場所で育てます。