ファラオン バラ-鮮明な緋赤色はバラらしさを感じる花色-イパネマおやじ
ファラオン (Pharaon) は、作出された当時これほど鮮明は赤色は他にはなかったので世界中をアッ・・と、おどろかせたバラ。モダンローズの長い歴史の上でも評価の高い品種です。
燃えるような真っ赤なバラ
- 1輪咲きで、たまに房咲きになることもあるが、花つきは少ない。
- 花弁が厚く弁質が優れていて、花もちがよいバラ。
- 株の生育は、枝分かれも少なくスレンダーに伸びます。
- 濃緑色の照り葉で、光沢があり赤色の花を引き立てます。
- 樹勢が弱く、生育が緩慢で育てにくいバラです。
- 耐病性は、うどんこ病には普通。黒星病には弱い。
- 黒星病の防除→黒星病に犯された葉は表面に不規則な黒斑を生じます。感染症状を肉眼で確認できるのは、この段階からです。しかしこの時点で既に、黒星病の症状としては最終段階で、治療は不可能とされています。やがて葉は黄変し落葉します。
- 特に枝の伸びにくい四季咲き性のバラが、黒星病に感染すると落葉してしまうという深刻な成育障害を起こします。厄介なことに、黒星病に対する有効な治療薬は現在ありません。従って生育期間中は予防薬を定期的に散布し感染予防に努めるましょう。
- 現在のところ予防薬の散布が最も有効な防除方法であると考えられています。(マルチングや土壌の改良も対策の一つ・・別項に掲載)
鮮明な緋赤色の大輪種
- 作出国:フランス
- 作出年:1967年
- 作出者:Marie-Louise (Louisette) Meilland
- 系統:[HT] ハイブリッドティー
- 交配親:(Happiness × Independent) × Suspense
- 咲き方:四季咲き
- 花形:丸弁平咲き
- 花径:大輪(14cm・花弁数17~25枚)
- 香り:微香
- 樹形:直立性
- 樹高:90cm
- 撮影:神代植物公園・2014年10月、2015年5月
生育が緩慢でやや育てにくいバラ
バラ園の風景:秋の谷津バラ園にて
- 園芸メモ・バラの栽培用語:肥料を施す⇒
- 置き肥→春から秋の生育中は、固形肥料を5~6個を土の上に置き、月に1回取り替えます。また、追肥として液肥を規定倍率に薄めて、芽の伸長にあわせて株周りに数回に分けて行ってください。
- 夏剪定後の施肥と手入れ→夏の剪定は、遅くても9月上旬までに済ませますが、夏の元肥を入れていなかった場合は、剪定後すぐに”芽だし肥え”として即効性の肥料を施して、秋の枝の生長を促します。
- 四季咲き性バラのチッソ分過多→秋になったのに、枝が旺盛に伸びて育っているが、まったく花が咲かないうことはよくある事です。
- 特にシュラブ系、クライミング系のイングリッシュローズ、オールドローズの一部がなりやすい兆候です。この原因は、土中にチッソ肥料(とくに油かすが多い)が残っているのに、追加の肥料を施してしまい肥料過多の際に起こりやすい症状です。
- 9月以後は肥料を全く施さないで育てると、バラは花を咲かせやすくなります。株の著しい生長は、花つきを悪くするので、秋に元気な花を咲かせたい時は、肥料の量を抑えましょう。