ジャーマンカモミール ハーブ-花後には枯れる一年草で和名はカミツレ-イパネマおやじ

ジャーマンカモミール (German chamomile) は、花後には枯れる一年草です。カモミール の愛称で呼ばれ、ハーブとして親しまれているのはジャーマンカモミール(以下ジャーマン種)とローマンカモミール(以下ローマン種)の2種類です。花や葉姿、性質も似ていますが、植物分類上は属が異なる別の植物です。

ジャーマンカモミール

周りの草花を元気にするコンパニオンプランツ

  • 分類:キク科シカギク属 / 原産地:ヨーロッパ、中央アジア、モンゴル、中国東部、朝鮮半島
  • 学名:Matricaria recutita
  • 別名:カモミール、カモマイル、(和名・カミツレ)
  • 園芸分類:一年草  /  耐寒性(強い)、耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:30~60cm
  • タネまき:9月下旬~10月
  • 苗の植え付け:3月~4月上旬(育苗後または市販の苗を購入する)
  • 開花期:4月~6
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • カモミールと名前の付いている植物は数種類あり、名前が似ているので同じ仲間のように思われがちですが、異なる植物です。ローマン・カモミール (Chamaemelum nobilis) はキク科ローマカミツレ属の多年草。ジャーマンカモミール (Matricaria recutita) は、キク科シカギク属の1年草。ダイヤーズカモミール (Anthemis tinctoria) は、キク科アンテミス(カミツレモドキ)属の多年草です。(国内では、花後に枯れるので一年草として扱われている)
  • 近縁種(類似している植物)
  • ローマンカモミール (Chamaemelum nobilis) → キク科ローマカミツレ属の多年草。アロマオイルとして利用されることが多く、全草に林檎の香りが有るので香りの芝生として知られています。花が咲いていない時期でも、林檎のような香りが楽しめます。葉を手で揉んでみると甘い香りが匂ってきます。
  • ジャーマンカモミール (Matricaria recutita) → キク科コシカギク属の一年草。花後に枯れる一年草です。日本に渡来したのは、江戸時代にオランダ医学の薬として入ってきました。駆虫効果があり、花壇では近くに植えた植物を元気にしてくれます。コンパニオンプランツとしておすすめです。開花した花を、そのままティにしたり乾燥させても香りが残るのが魅力でポプリなどにして利用します。カモミール・ティとしても有名です。
  • ダイヤーズカモミール (Anthemis tinctoria) → キク科アンテミス(カミツレモドキ)属の多年草だが、国内では寒さに弱く冬には枯れるので一年草として扱う。この種も「カモミール」という名前が付いていますが、ローマンカモミール、ジャーマンカモミールとは違う植物です。和名はコウヤカミツレ。染料として利用され、芳香がないのが特徴です。繁殖力のある丈夫なハーブで、切れ込んだ葉は、しっかりしていて鮮やかな黄色の花を初夏から秋まで長期に咲かせて花壇を彩ってくれます。種子が出来ないとされているので、挿し芽で繁殖させます。その際には、多肥と多湿を避けましょう。

ハーブの仲間

ハーブティーとして飲用できる

  • 適応
  • 過敏性腸症候群、消化促進、鎮静、不眠、風邪、ストレス、発汗作用
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • ハーブティー
  • 用土
  • 水はけが良く、保水性のある土が適しています。腐葉土3:赤玉土7の割合で混ぜ込んだ土を使用します。
  • 地植えする場合は、腐葉土と苦土石灰を、あらかじめ耕した土に混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 植え付ける時に、あらかじめ穏やかに効くタイプの肥料を混ぜ込んでおきます。ジャーマン種はこれ以上の肥料は与えません。
  • ローマン種は開花期になったら化成肥料を少量あたえます。

カモミール

  • タネまき
  • タネまきの適時期は、9月下旬~10月です。
  • タネは細かく小さいので平鉢などに蒔き、受け皿を敷いて水を張り、鉢底から水を吸わせます。
  • 葉が6枚程になったら1本ずつ鉢に植え替えます。そこで生長させて大きくなったら、更に鉢なり地植えの場所に移します。
  • 春でもタネ蒔きは可能ですが、秋蒔きにした方が暖かくなってから大株に生長します。春蒔きにすると生長の過程で夏を迎えるので、暑さで枯れてしまうことがあります。
  • 植え付け
  • 適期は、3月~4月上旬です。(育苗後または市販の苗を購入する)

キク科

ハーブの仕切りライン

強健で耐寒性に優れている

  • 水やり
  • 水は、土の表面が乾いたらタップリと与えましょう。水はけが良いのを好みますが、やや湿り気があった方が好きなのです、しかし乾燥しすぎると生長が悪くなるので水分の調整に注意が必要です。
  • 手入れ
  • 間引き(2種とも)→高温多湿に弱く、風通しが悪いと蒸れて葉が枯れ上がってしまうので、混み合っている茎は間引きします。
  • 刈り込み(ローマン種)→花後は株元で、バッサリ茎を刈り込みます。同様に葉が枯れ上がってしまった場合も、思い切って刈り込んで風通しを良くしましょう。
  • 芝生替わりに利用する場合(ローマン種)→花が咲くと、少しずつ葉が硬くなってきます、芝生として利用する場合は、年に3回程度刈り込みをします。ノンフラワー・カモミールを育てると手入れが楽です。
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ どうしても付きやすいので、少しでも見つけたら早めに駆除しましょう。発生する原因は風通しが悪くなったり、チッソ分の多い肥料を与え過ぎた場合などです。

※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 花は適時摘みとって利用できます。
  • 日当たり
  • 日当たりの良い場所で育てましょう。やや暑さに弱いので、夏の直射日光を避けられる場所を選びましょう。
  • 寒さには比較的強いのですが、苗が小さい時期は、霜や凍結に注意してください。

ハーブの仕切りライン