ローゼル ハーブ-赤色かクリーム色のバラに似た花を咲かせる-イパネマおやじ
ローゼル (Roselle) は、ハイビスカス(アオイ科・Hibiscus rosa-sinensie)と同じ仲間です。ローゼルという名前の由来は、花の形がバラに似ているからだといわれています。食用をはじめとして、様々な目的で栽培されています。茎は紅紫色になるものと、淡い緑色のものがあり11月~12月にかけて、葉の付け根に10cm前後の花を咲かせます。花色は赤色または、クリーム色の花で中心部が暗褐色になります。
真紅のハイビスカスティの原料になる
- 分類:アオイ科・フヨウ属 / 原産地:アフリカ北西部
- 学名:Hibiscus sabdariffa
- 別名:フロリダクランベリー、ジャマイカソレル
- 多年草(国内では1年草扱い)・非耐寒性 / 草丈:100~200cm
- 開花期:11~12月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 本来は多年草ですが、寒さに弱く日本では冬に枯れてしまうので1年草として扱います。外気の温度変化に対応した管理が、難しい植物なので、鉢植えかプランター栽培が良いでしょう。
- 利用するのは、花後に果実を包む、鮮やかな紅紫色のガクや総苞片が厚く肥大したものです。ガクが熟してくると多汁質で、クエン酸や酒石酸を多く含んでいて、乾燥させたものがハイビスカスティーの原料になります。
- お酒に浸けて、鮮やかな紅色と爽やかな酸味のローゼル酒にします。食用には、若葉をカレーの風味付けにしたり、種子を煎って食用にします。砂糖で煮てジャムにしたり、料理のソースにします。
生食もできてジャムなどに加工される
- 適応
- 疲労回復、むくみ、眼精疲労、二日酔い、便秘、緩下、代謝促進、収斂
- 料理・飲み物で楽しむ
- ハイビスカスティー、ローゼル酒、料理用のソース(イタリア、フランス料理)
- 用土
- 水はけの良い、肥沃な土を好みます。酸性を嫌うので、腐葉土3:赤玉土5:苦土石灰2の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 肥料
- 初夏になると生育旺盛になり、収穫期までは肥料切れさせないよう注意が必要です。
- 2ヶ月に1回のペースで、油かすなどの固形肥料を株元に置きます。
本来は多年草だが国内では一年草扱い
- タネまき
- 適時期は4~5月です。
- 気温が低いと発芽しません、まくのが6月以後にずれ込むと開花期が寒い時期になるので、花が咲く前に枯れてしまいます。
- タネまきから、開花を経て果実の収穫に至る期間は約6ヶ月なので6月に入ってからタネまきしたのでは、間にあいません。春先になったら、屋内で早めに種まきして苗を育てておき、暖かくなったらスグに植え付けるのがよいでしょう。
- 水やり
- 土の表面が乾いたらタップリと水を与えます。極端に乾燥させないように注意してください。水切れすると葉が黄色くなって、株の下の方から落ちていくことがあります。
- 手入れ
- 発芽すると、気温の上昇と共に生長するので上部の重みで倒れないように支柱を立てましょう。梅雨時で長雨になると、土壌が酸性になるので石灰をまいて中和しましょう。
- 病気⇒特になし
- 害虫⇒アブラムシ、ハダニ 春先から葉茎にアブラムシ。夏に乾燥するとハダニが発生。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 花後に厚く肥大した果実(萼)を摘んで、風通しの良い場所に吊るして乾燥させます。お茶として楽しむ場合は、細かく砕いて熱湯を注ぎ、しばし待つとティーの出来あがり。(果実1個でカップ1杯が目安)
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 特に開花時期に、日照不足になるとツボミが咲かずに、落ちてしまうことがあります。10月中旬以後は、屋内に入れて管理するのが良いでしょう。
- ただし昼の長さが一定の短さになると反応して花芽を付ける「短日植物」なので、秋になっても電灯の光が当たる場所に置いておくと、いつまでも日の長さに反応出来ずに花芽を付けないことがあるので注意が必要です。
- 置き場所⇒真夏は直射日光を避けて、半日陰で育てるのがよいです。