キンギョソウ 季節の花-春の花壇にはお馴染みの花-イパネマおやじ
キンギョソウ (Snapdragon) は、3~5月頃に穂状になり多彩な花を咲かせます。草丈により3種類に大別されます。矮性種、中高性種、高性種があり20~150cm程に伸長します。花色は、白、ピンク、黄、オレンジ、赤、複色など多彩な花色があります。
花名は金魚に似ていることから
- 分類:ゴマノハグサ(オオバコ)科キンギョソウ属 / 原産地:地中海沿岸
- 別名:漢字表記・金魚草
- 学名:Antirrhinum majus
- 英名:Snapdragon
- 園芸分類:一年草(原産地では多年草) / 耐寒性(強い)耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:20~150cm(矮性種20~30cm、高性種50~150cm)
- タネまき:4月~5月、9月~10月(発芽適温18~20℃。温暖地、暖地で春まきすると夏までに十分な株に育ち難いので秋まきがお奨め)
- 苗の植え付け:10月~11月(育苗後または市販の苗が流通する)
- 挿し芽:5月~6月、10月
- 開花期:4月~6月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター)
- ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- キンギョソウは、原産地のヨーロッパでは多年草ですが、国内での園芸部類上は、花後に枯れてしますので1年草として扱われています。地中海沿岸のヨーロッパ、北アフリカに分布しています。本来ヨーロッパでは、多年草・非耐寒性で経年とともに茎は木質化します。
- 花茎を真っ直ぐに伸ばし、茎頂に穂状花序を付け、花弁が金魚のようなフリル状となった花を下から上へと咲き上げます。葉は濃緑で先端は少し尖った被針形で茎に互生します。
水はけがよく日当たりのよい場所を好む
- 用土
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んでおきます。さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
- 肥料 多くの肥料は必要ない
- 鉢植えの場合、植え付けの時に用土の中に少量の緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。開花中は、固形の化成肥料を置肥、または週に1回液体肥料を施します。
- 地植えの場合、定植する時に牛糞などの有機質肥料を、元肥として混ぜ込んでおきます。生育の様子をみて、即効性の化成肥料を追肥します。
- タネまき
- 適期は、秋まきが9月~10月です。(寒冷地では春まきも可能ですが、このページでは温暖地での栽培が基本なので割愛します)
- タネがとても繊細で、表土から水を施すと流れてしまうので、ピートバンかジフィーセブンや平鉢に蒔いて、覆土はしないで受皿に水を入れ、底から吸水する方法がよいでしょう。そして、好光性なので蒔いたら覆土はしないでおきましょう。(替わりに遮光ネットなどで覆っておきましょう)
- 雨や風に当てないようにして、窓辺などに置いて発芽させます。発芽したら器の水を除いて、乾かし気味に管理すると、よく根の張った苗が育ちます。間引きながら本葉が2~4枚になった苗を、ビニールポットに仮植えします。2週間程経ったら、週に1回液肥を施し丈夫な苗に育てましょう。
- 植え付け
- 適期は、10月~11月です。(霜が降る前に、根を張らせて丈夫な株に育てておきます)
- 寒冷地では、4月~5月です。
- 株間は一季咲き品種20~25cm、四季咲き品種15~20cmが目安です。
- 挿し芽
- 適期は、5月~6月、10月です。
- 芽の先端から3節の長さで切り取り挿し補にします。(挿し芽の詳細 → サイト内ページ)
風雨で倒れやすいので早めに支柱を立てる
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を嫌うので、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 花がら摘み→花が雨に当たると腐りやすいので、花がらになったら小まめに摘み取りましょう。
- 花茎切り→花の終った花茎は全部を切り取らずに、新芽の出ている節を残して切り戻します。秋になると、節から花茎が伸びて再び花を咲かせます。
- 病気→幼苗期に苗立枯れ病がでやすいので、用土は新しく清潔なものを使いましょう。
- 害虫→アブラムシ 日頃より観察して見つけたら捕殺して、薬剤散布をします。
- 支柱たて→草丈が高くなると、風や雨で傾きやすいので高性種は支柱を立て支えておきます。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。
- 地植えの場合、定植前に場所をよく見極め、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。