タニウツギ ハーブ-薄紅色の漏斗形の小花をたくさん咲かせる-イパネマおやじ
- タニウツギ (Japanese weigela) は、スイカズラ科の落葉樹です。谷間などに群生する日本の固有種です。
- 注:アジサイ(ユキノシタ)科ウツギ属の「ウツギ」は、日本原産の同じ落葉低木ですが、別科・属の植物です。
北海道~本州の谷沿いに自生する
- 分類:スイカズラ科タニウツギ属 / 原産地:日本
- 別名:ベニウツギ(紅空木)
- 学名:Weigela hortensis
- 英名:Japanese weigela
- 園芸分類:落葉低木 / 耐寒性
- 草丈:300~400cm
- 開花期:5月~6月 /
- 栽培方法:地植え
- 特徴
- 樹高は3~4mに生長する落葉低木で、5~6月頃に小枝の先端に紅色や淡桃色の漏斗型の小花をつけます。10~11月頃になると円柱形の果実が褐色に熟すると、裂けて中から翼のある種子を出します。名前の由来は、茎の中が空洞になっていることから、空木と呼ばれたそうです。
- 近縁種
- オオベニウツギ( Weigela florida )→別名はオオタニウツギ、カラタニウツギ。花は筒状漏斗形で、長さ3~4cm、濃い紅色。樹高2~3mで、葉は楕円形で長さ5~10cm程です。タニウツギと共に最も広く庭木として利用されています。
- ハコネウツギ( Weigela coraeensis )→スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木。花は鐘状漏斗形で、3~4cm、咲きはじめは白色から紅色へ変化する。樹高は3~5mで、葉は広楕円形で長さ8cm程、縁は鋸歯がある。
- ヴァイゲラ・フロリダ ’バリエガタ’( Weigela florida ‘Variegata’ )→流通名はセイヨウウツギ。オオベニウツギの園芸品種とされ、花は桃色で、中心部が濃桃色です。スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木。ややコンパクトな樹形。オオベニウツギが、アメリカで種間交雑によって改良されたものが流通している。
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
- なし
- 料理・飲み物で楽しむ
- 昔は、開花前の若葉を摘み取り、日干しにして乾燥させる。乾燥させた若葉を水に浸して、15分程蒸したものを再度日干しにして乾燥。これを麦茶のように煮出して飲用する。
- 蒸して乾燥した葉を、砕いて水に浸して炊き立ての米にかき混ぜて、塩をふりかけて「ウツギ飯にして食べる。
- 用土
- 特に土を選ばずともよく育ちます。やせ地の場合は、堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 肥料を吸収する力が強く、極端なやせ地でなければ肥料を施す必要はありません。もし施すなら、株元に少量の堆肥を施す程度にします。
挿し木は春挿しと梅雨挿しが適期
- 植え付け
- 適期は、11月~3月です。寒冷地の厳寒期は避けたほうがよいが、基本的には時期を選ばず、植えつけが可能です。
- 植え替え
- なし
- 挿し木
- 適期は、3月、6月~7月上旬です。春に伸びた新芽の先端を挿すか、又は前年に伸びた枝を利用する「春挿し」があります。
- 春ざしの場合、適期は2月下旬~3月中旬です。6月下旬~7月上旬に挿す「梅雨挿し」がある。
- 元気な枝を、15~20cmに切り取ったら、1時間程水に浸して吸水させてから挿します。(用土は、赤玉土か鹿沼土の清潔なもの)
暑さ寒さに強く手間いらずの花木
- 水やり
- 一度、根付いたら水やりの必要はありません。
- 手入れ
- 病気→なし
- 害虫→なし
- 剪定
- 適期は、花後の6月下旬~7月上旬。冬期は、12月~2月です。たくさん花を咲かせるために、適期のうちに作業しましょう。
- 地際から出るシュートを何本も放置すると、枝葉が雑多になり樹形が乱れます。風通しや日当たりをよくするためにも、重なった枝などの間引きと剪定は欠かせません。
- 基本的には、地際から出る3~4本の枝を主幹として、先端の枝が扇状に広がる樹形が理想です。
- 特に2年目の枝はよく花をつけますが、経年と共に枝が古くなると花つきが悪くなっていくので、4~5年を経過した古枝は地際から切り取ります。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みますが、明るい日陰でもよく育ちます。