ヒマワリ ハーブ-黄金色の大輪花を咲かせる夏の花-イパネマおやじ
ヒマワリ (Sunflower) は、草丈が2~3メートルにも達する程、真っ直ぐに伸びて直立します。夏になると、黄金色の大きな花が咲いているのを観ると、夏の到来を感じるとともに、その活力ある草姿を観ると元気づけられる夏の花ですね。
育てPOINT
草丈が低く鉢植えでも育てられる矮性種と、よく分枝して草丈が200cm以上に伸長する高性種があるので、事前に栽培目的に適したタネや苗の品種を選びましょう。
夏の到来とともに咲く
- 分類:キク科ヒマワリ属 / 原産地:北アメリカ
- 別名:ひぐるま(漢字表記:向日葵)
- 学名:Helianthus annuus
- 英名:Sunflower
- 園芸分類:一年草(原産地では多年草種もある) / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:30~250cm
- タネまき:4月中旬~6月中旬
- 苗の植え付け:4月中旬~6月(育苗後または市販の苗が流通する)開花期:7月~9月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
特徴 - ヒマワリは、北アメリカに分布するキク科ヒマワリ属の一年草です。乾燥した草原や森林の縁、牧草地など日当たりのよい様々な場所に自生しています。種子を食用にしたり、種子からヒマワリ油をとって精製、食用や製菓用にも利用されています。他にも、油を搾った後の絞り粕は石鹸の原料、葉は紙の原料や家畜の飼料にするなど、無駄なく多くの用途に利用されています。
- 夏の風物詩ともいえる程、黄金色の大きな花は目立ちます。夏から秋の時期に、茎頂や枝先に花径10~30cmの頭花を上向きに開花させます。葉、茎ともに短剛毛が生えていて、初期の葉は対生だが生長するとともに、少しずつ互生(ごせい)になる。葉は長い葉柄をもった心臓形で、長さは10~30cm程です。
- 近縁種
- 矮性種や高性種があり、草丈や花の大きさ、咲き方などにより数多くの種があります。花色は一般的な黄金色だけではなく、薄い黄色や濃いオレンジ色、白色などがあります。さらに、一輪咲きのみではなく、小ぶりながら分枝する枝咲き種があります。
- キクイモ(Helianthus tuberosus)→北アメリカ原産、花色は黄色。キク科ヒマワリ属の多年草。草丈150~300cm。花の鑑賞する他にも、地中にできる塊茎が食用になるので温暖地で広く栽培されています。開花期は9月~10月。
- ヤナギバヒマワリ(Helianthus salicifolius)→北アメリカ原産、花色は黄色。キク科ヒマワリ属の多年草。草丈250cm程。花名のとおり、柳葉で長さは20cm程。開花期は9月~10月。
- ソラヤ(Helianthus annuus ‘Soraya’)→濃黄色の花で、やや上向きに咲き、よく分枝して花首が硬いので切り花に向く。
- モネのひまわり(Helianthus annuus ‘Sun Flower of Glaide Monet’)→八重咲きで、レモンイエローの花弁がまぶしい程に明るい花色。花粉がないので、花もちがよく切り花にも適する。
- 小夏(Helianthus annuus ‘Konatu’)→極矮性種で、草丈が20cm程で、花はやや上を向きて咲くのでプランターや花壇の前面に植えると映える。
7月頃から開花する夏の花
- 適応(ハーブ、漢方としての適用)
- 血中の高コレステロールを低下させる(リノール酸)、脂血症
- 料理・飲み物で楽しむ
- 食用のヒマワリ油、製菓用
- 用土
- 有機質の多く含まれた肥沃な土を好みますが、普通の土壌でもよく育ちます。
- コンテナの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。市販の草花用の培養土でもよい。
- 地植えの場合、土をよく耕して腐葉土(全体の2割程度)を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナの場合、植えつけの時に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- 地植えの場合、土をよく耕して腐葉土と有機質の堆肥に少しだけ緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- タネまき
- 適期は4月中旬~6月中旬です。発芽適温20~25℃
- タネをまいてから約1週間~10日で芽を出します。ビニールポットにまいてから、苗を育ててから植えつけるか、花壇やコンテナなどに直まきしてもよい。
- 植え付け
- 適期は、4月中旬~6月です。
- 土から養分を吸収する力が強いので、近くに植えてある植物の生長に影響を及ぼす程の生命力があります。近くに植える植物は、やせ地でも育つほどの、強い生命力のあるものを選びましょう。一年草なので、植え替えの必要はありません。
耐暑性が高く真夏でも丈夫に育つ
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 地植えの場合、定植後は自然のままでよい。長く乾燥が続く場合は施します。
- 手入れ
- 摘心・摘蕾→本葉が5枚程の時期に芽先を摘むと、脇から芽が出て草丈の伸び過ぎを抑える効果があります。株姿が整いますが、花数が増えて一つの花のサイズは小さめになります。ただし、分枝性種や矮性種であれば手間がかからず栽培できます。高性品種は、この効果はあまり無く、グングンと伸長します。最初に、好みに応じて品種選びをしておきましょう。
- 支柱立て→高性種は茎が伸びてきたら、茎が曲がらないように早めに支柱を立てます。
- 花がら摘み→1茎に2つ以上の花が付いた場合、花茎の付け根から切り取ります。
- 病気→特になし
- 害虫→ハダニ、アブラムシ
- タネの採取
- タネの採取→秋に葉が黄色くなってきたり、茎が枯れてきたら花を切り取り、日当たりと風通しのよい場所で、よく乾燥させます。茶色に変色してカサカサになったら、手でよく揉むと種子がポロポロと落ちます。採取した種子は冷暗所で保存します。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。風通しが悪いと病害虫が発生しやすいので要注意。