シロバナマンジュシャゲ 季節の花-夏から秋に咲く球根植物-イパネマおやじ
シロバナマンジュシャゲ (White spider lily) は、シロバナヒガンバナとも呼びます。秋咲きの球根植物で、ヒガンバナとショウキズイセンの自然交雑種といわれています。秋になると、近くの野原に自生して、真っ赤で長いしべの花を咲かせるお馴染みのヒガンバナの仲間です。
ヒガンバナ科には10~20種類がある
- 分類:ヒガンバナ科ヒガンバナ属 / 原産地:日本の南部地域、中国
- 別名:シロバナヒガンバナ
- 学名:Lycoris x albiflora
- 英名:White spider lily
- 園芸分類:多年生草本 / 非耐寒性
- 草丈:40~50cm
- 開花期:7月中旬~10月中旬 /
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 白色の花を咲かせるヒガンバナ属で、ヒガンバナとショウキズイセンの自然交雑種とされている。特徴はヒガンバナとほぼ同じで、花期には葉が無く、花茎の先端に5~10輪の花を付けます。開花すると、長く反り返った花被片から、雄しべが突き出るように咲きます。
- 園芸種も数種類あり、純白に近いもの・黄色・ピンク色の花を咲かせる種がある。
- 近縁種
- キツネノカミソリ(Lycoris sanquinea)→原産地は日本で、7月中旬頃に開花する。花弁が他の品種と比べて反り返りが少なく、斜め上を向いて咲く。
- ショウキラン(Lycoris aurea)→日本の南部地域、中国が原産地。一本の茎に、鮮やかな黄色の花を5~10輪付ける。10月中旬頃に開花する。全体に、花・茎・葉が大ぶりで周囲からよく映える。
- ヒガンバナ(Lycoris radiata)→日本の各地に自生する、馴染みのある花。日本、中国が原産地で、9月中旬頃に40~50cm程の茎に、赤い花を咲かせる。
白花のヒガンバナで花茎の先に7~10個の花を付ける
- 用土
- 水保ちと水はけのよい、肥沃な土壌を好みます。水はけが悪いと球根が腐るなど、生長に適していません。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。又は、市販の草花用培養土でもよいでしょう。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 基本的に、肥料は少量でも球根の育ちには充分です。
- 鉢植えの場合、植え付けの時に用土の中に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- 花後と葉のよく茂る時期の2回は、化成肥料を少量だけ株元に施します。チッ素は控えめで、リン酸、カリを多めに施します。
- 植え付け
- 植え付けの適期は、7月~8月中旬です。やや湿り気のある、水はけのよい場所を好みます。
- 鉢植えの場合、球根の大きさによりますが、5~6号鉢に1~3球がよいでしょう。
- 球根の頭がスレスレ地中に隠れる程度の深さで、浅植えにします。
- 地植えの場合、球根の高さ1個分の深さに植えつけてます。
- 葉がよく茂るので、球根同士は20~30cm程の間隔にします。植えつける深さが浅すぎると、球根は増えるが花が少なくなります。
- 植え替え
- 適期は、7月~8月中旬です。
- 基本は、一度植えつけたら数年は植え替えの必要はありません。球根が増えすぎて、株同士が窮屈になったら、掘り上げて植え替えましょう。
- 分球
- 生長して数の増えた球根を、分けて増やします。小球は花が咲くまでに2~3年を要します。
花弁の縁が緩やかに波打ち外へ反り返る
- 水やり
- 過湿は嫌いますが、極端に乾燥すると花つきが非常に悪くなります。
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 地植えの場合、一度植えたら特に水やりの必要はありません。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後は、花茎を残して枯れた花がらを切り取ります。早めに摘み取ることで、タネを作るの余分な養分をとられないようにするため。
- 春季出葉タイプ→花は夏から秋に咲くが、葉は翌春になるまで出てこないタイプのこと。花後になっても葉が出ないので、枯れたのかと思いがちですが、春になると葉が出てくるので早計に掘り上げたりしないようにしましょう。
- 病気→軟腐病 水はけが悪いと罹ることがあるが数少ない。
- 害虫→特になし
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- 収穫
- 秋になったら10~11月頃に、球根を堀り起こし、風通しのよい場所で乾燥させます。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 種により異なりますが、耐寒性に関しては寒冷地以外では特に防寒対策は必要ありません。屋外で冬を越しますが、ショウキランなどは、出来るだけ鉢植えにしてベランダや軒下に置くとよい。地植えの場合、株元に盛り土をするか腐葉土などを厚めに覆って球根の保護をしましょう。