シロタエギク 季節の花-冬でも植え付けできる花-イパネマおやじ
シロタエギク (dusty miller) は、全草に銀白色の綿毛が生えています。シルバーリーフの美しいリーフプランツです。葉茎には綿毛が密生しているため、葉色は青味を帯びた白銀色に見えます。葉の長さは10cm程度で、羽状の深い切れ込みが入り互生します。寄せ植えに多く用いられる、シルバーリーフを代表する植物ですね。
寒さに強く初心者にも育てやすい
- 分類:キク科ヤコバエア属 / 原産地:地中海沿岸
- 別名:(漢字表記:白妙菊)
- 学名:Jacobaea maritima(L.) Pelser & Meijiden Senecio cineraria(代表的な品種)
- 英名:Dusty miller, Cineraria
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(普通)
- 草丈・樹高:15~60cm
- 苗の植え付け:9月~6月(真夏季を除く一年中)
- 植え替え:春が4月、秋は10~11月
- 挿し木:春が4~6月、秋は9~10月
- 開花期:5月~7月 (葉の鑑賞期は真夏を除く一年中)
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- シロタエギクは、南ヨーロッパから北西アフリカを中心に分布する常緑性多年草です。花期になると、葉の頂部に花序を見せ多数の頭花を咲かせます。シルバーリーフの美しい葉は、観賞用として人気があり広く栽培されています。野生化して、野原や草原などで自生している姿をよく見かけることがある観葉植物です。
- 頭花は主にキク科の植物に多くみられる花序の形です。一輪の花に見える部分は、外周の花弁のような舌状花と、中心部分の小さな管状花から形成される集合花です。シロタエギクの頭花は、直径15mm程の大きさで、7~15個の舌状花と多数の管状花で構成されています。
- 近縁種
- シロタエギクといえば、一般的にセネシオ・シネラリア(Senecio cineraria)を指します。しかし、中にはタナケツム属の一種であるシルバーレース(Tanacetum ptarmiciflorum)やケンタウレア属のセントーレア・ギムノカルパ(Centaurea gymnocarpa)などもシロタエギクと呼ばれ、よく混同されることがあります。よく似てはいるものの別属の植物です。
- シルバーダスト(Jacobaea maritima ‘Silver Dust’)→最も一般的な品種で、矮性品種です。
- シラス(Jacobaea maritima ‘Cirrus’)→別名はシリウスとも呼ばれます。葉の切れ込みが浅く、やや印象の異なる品種です。
美しい葉で寒さに強く育てやすい
- 用土
- 水はけと通気性がよく、適度な保水性のある土壌が適しています。
- コンテナ・鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナ・鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として緩効性化成肥料と有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 追肥:3月~10月の生育期間中に、緩効性化成肥料を2ヶ月に1回程度、置肥します。
- 植え付け
- 適期は、9月~6月、真夏を除けば一年中植えつけが可能です。(耐寒性-10℃前後)
- コンテナ・鉢植えの場合、5~6号鉢に2~3株が目安です。地植えの場合、株間は20~25cm程空けて植えつけます。
- 植え替え
- 適期は、春が4月、秋は10~11月です。
- コンテナ・鉢植えの場合、鉢の中が根詰まりしていれば植え替えをしましょう。根鉢を軽く崩して一回り大きな鉢に新しい用土に入れ替えてください。
- 地植えの場合、基本は必要ありませんが、3年に1回は混み合い具合をみて必要なら株分けしましょう。
- 挿し木
- 適期は、春が4~6月、秋は9~10月です。
- 茎の先端を7~8cm程切り取り、下葉を取り除き挿し穂にします。1時間位水揚げして、新鮮な用土に挿してください。明るい日陰で、乾燥しないように管理します。発根には約1ヶ月かかります。1ヶ月半位を目安に鉢上げします。
真夏を除けば年中植え付けできる
- 水やり
- コンテナ・鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣にして水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 夏越し→花をつけると株が弱るので、ツボミが出たら下の節から摘み取ります。
- 切り戻し→草丈が高くなって、草姿が乱れてきたら思い切って切り戻します。三分の一以上を目安にします。
- 剪定→葉茎が混みあってきたら、風通しをよくするために間引き剪定します。
- 病気→特になし
- 害虫→アブラムシ
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
- 半日陰でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。