ナツメ ハーブ-秋に果実が紅熟する-イパネマおやじ
- ナツメ (Jujuba) は、つやつやの葉の周りに赤い実をつける落葉高木です。樹高は10~15mになります。和名で「夏芽」とよばれているのは、初夏になると新芽を伸ばすことに由来しています。近年になり、抗アレルギーの有効成分を持っていることが発見され、花粉症やアレルギー症状の緩和に効果を発揮するとされています。
- 初夏には、光沢のある枝を伸ばして、葉の脇に淡い黄色の花を咲かせます。赤茶色の実は長楕円形で2~4cmで、果肉は白くて甘酸っぱい味です。枝には小さな鋭いトゲがあるので、扱いには注意しましょう。
強健で育てやすい果樹
- 分類:クロウメモドキ科ナツメ属 / 原産地:中国北部
- 別名:(ナツメ・漢字表記:棗)
- 学名:Zizyphus jujuba
- 英名:Jujube
- 園芸分類:落葉高木 /
- 樹高:10~15m
- 開花期:6月
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- ナツメは、中国から西アジアに分布する落葉高木の果樹です。日本へ渡来したのは古く「延喜式(えんぎしき)・927年」に大棗(たいそう)の記述があり、当時より漢方として珍重されていたようです。名前の由来は、和名の「夏芽」という説と、お茶道具の抹茶入れの「なつめ」と果実の形が似ているからという2説があります。
多くの肥料はいりません
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
- 滋養強壮、利尿、鎮静
- 料理・飲み物で楽しむ
- 生食フルーツ、ドライフルーツ、大棗酒(たいそうしゅ)→天日干しの棗の実を酒に漬ける。滋養・強壮などの効果
- 用土
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。
- 肥料
- 基本的に多くの肥料は必要ありません。
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。追加の肥料は、3月に速効性化成肥料、11~12月に緩効性化成肥料や有機質肥料を施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料と堆肥を混ぜ込んでおきます。追加の肥料は、11~12月に緩効性化成肥料や有機質の肥料を施します。
- 植え付け
- 適期は、12~3月です。(寒冷地では極寒時期は外した方がよい)自家受粉するので1本だけでもよい。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- 鉢植えの場合、5~8号鉢サイズを選びます。苗木の高さが30~40cmであれば切り戻しの必要はありません。定植して、苗丈が40cm以上の場合、地表から40cmの高さで切り戻します。
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の縦横とも3倍の大きさで、堆肥を底に敷いて元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。定植して、苗丈が40cm以上の場合、地表から40cmの高さで切り戻します。
- 植え替え
- 適期は、12~3月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気性を保つために2~3年に1回を目安にします。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 根伏せ
- 苗くらいの太さになった根を、10~15cmに切って地植えします。発芽してきたら、無駄な枝は早めに根元から切り取ります。接ぎ木・挿し木でも増やせますが、苗が小さい時期の育て方が難しいく、途中で枯れさせてしまうことが多いようです。
枝が立ち上がるので主幹は3本位に仕立てる
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。地植えの場合、特に必要ありません。
- 手入れ
- ナツメは枝が立ち上がるので、側枝を出して主幹仕立てにするのが一般的です。高木性だが、主幹を3本程伸ばして、水平になるように誘引して、樹高を2m位に整えると管理がしやすくなります。
- 剪定→適期は、3月です。日当たりと風通しをよくするために、混みあった枝を間引きながら切り取ります。主枝の先端を1/3程、元から切り詰めます。また、根元から伸びる勢いのある枝(ひこばえ)も付け根から切り取ります。
- ナツメは、充実した新梢に花をつけ、結実します。新梢を残しながら古枝を間引きましょう。
- 適果
- 適期は、6~7月です。
- 摘果→自分の花粉で受粉し結実するので、摘果しないと株が弱って、翌年の実つきが劣ります。剪定後の新梢1枝に3~4個だけ実るように適果します。
- 病気→特になし
- 害虫→ナツメコガ
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 適期は、10月頃です。果実が暗褐色になり熟します。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。