トキワヒメハギ 季節の花-ポップな花色に芳香のある花-イパネマおやじ
トキワヒメハギ (Creeping milkwort) は、ヨーロッパ原産の高山植物で、山地の岩場などに分布しています。小柄な株姿から草花のようですが小低木に分類されます。年が明ける頃になると苗が流通しています。開花時期は、2月中旬から初夏の頃まで咲いています。個性的な花色なので、観賞用として鉢栽培にして身近で育ててみたい花木ですね。
高山植物の仲間です
- 分類:ヒメハギ科ヒメハギ(ポリガラ)属 / 原産地:ヨーロッパ中西部、イタリア
- 別名:(漢字表記:)
- 学名:Polygala chamaebuxus:基本種で白色の花を咲かせる
- Polygala chamaebuxus var. grandiflora:変種。翼弁(萼)が紅紫色で花弁の中央が黄色の花を咲かせる。
- 英名:Creeping milkwort
- 園芸分類:匍匐性常緑低木 / 耐寒性
- 草丈:20~30cm
- 開花期:2月中旬~5月中旬
- 栽培方法:ロックガーデン、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- トキワヒメハギは、ヨーロッパの中西部からイタリアに分布する常緑低木です。標高2000m辺りの林が茂みなどに自生しています。分類では小低木なのですが、樹高は20~30cmと非常に小ぶりなのに驚きます。国内で栽培する環境は限られ、高山植物として扱う必要があります。
- 寒さに強く、冬になると園芸店や通販でツボミを持ったものや開花株が売られています。夏の暑さを嫌うので、夏越しの難しさはあります。室内に置くなどの工夫は必要です。
- 変種の(Polygala chamaebuxus var. grandiflora)は、翼弁(萼片)は紅紫色で花弁は黄色い花を咲かせます。基本種の(Polygala chamaebuxus)は、白い花を咲かせます。
- 近縁種 ヒメハギ科ヒメハギ属
- ポリガラ・ヴルガリス(Polygala vulgaris)→多年生草本(亜低木)で、草丈25~35cm。開花期は5月~7月で、茎頂部に散形花序を出し、花径4~7mmの濃青色の花を咲かせる。根と茎下部は木質化する。
- ポリガラ・ミルティフォリア(Polygala myrtifolia L.)→常緑低木で、園芸種。樹高は60~180cmで、開花期は2~8月と非常に長く咲く。短い枝の先端に、総状花序を出し藤色の花を咲かせる。花序は1.5~4cmで、花柄は4~8mm、小萼片は卵型で大きな花弁状の萼片は広卵型で1~2cm。
- ポリガラ・ダルメシアナ(Polygala x dalmaisiana)→常緑低木で、樹高60~150cm。開花期は3~10月と、非常に長いがピークは春季。蝶形花の花径は2~3cm、葉は細長楕円形の2.5~5cm。
水と肥料は控えめに施す
- 用土
- 鉢植えの場合、鉢底にはゴロ石を敷いて、赤玉土(小粒)4:腐葉土3:鹿沼土(硬質)3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2:鹿沼土(硬質)2割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら、更に桐生砂や軽石も混ぜ込む)
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、春は4~5月、秋は9月下旬~10月に各1回、油かすなどの固形有機肥料を置肥します。状態をチェックしながら、月に2~3回液肥を水代わりに施す。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、春は4~5月、秋は9月下旬~10月に各1回、油かすなどの固形有機肥料を置肥します。状態をチェックしながら、月に2~3回液肥を水代わりに施す。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、1~3月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- 鉢植えの場合、5~7号鉢か、65cmプランターなら1~2株が目安です。株間は30cm程空けて植えつけます。
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の倍の大きさで、元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、4月中旬~5月中旬、秋は9月下旬~10月中旬です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。新しい用土を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 挿し木
- 適期は、4月下旬~5月、秋は9月下旬~10月中旬です。新芽の先端を挿します。
室内で管理できるコンテナ・鉢栽培が適する
- 水やり
- 季節にかかわらず、水やりの時間帯は朝に施します。但し、真夏に限り夕方に施す。
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 夏の日除け→夏場の暑い時期は、直射日光を避け寒冷紗で覆うか、鉢植えは移動させる。
- 冬場の水やり→鉢植えの場合、水やりは減らしますが表土が乾いたら、晴れた日の朝に施します。
- 病気・害虫→特になし
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- 日当たり
- 日当たりがよく北風の当たらない場所を好みます。
- 夏は風通しよい明るい半日陰に置きましょう。高温多湿を嫌うので、やや乾燥気味に育てる方がよい。