エリカ 季節の花-多様な品種があり1年中花を咲かせる-イパネマおやじ
エリカ (heath) は、伸長した茎に小さな花がすき間が無い程、咲き連なります。花姿や樹高、開花期が秋・冬に咲く種、夏に咲く種など非常に多岐に渡る性質を持った植物です。花形は、壺状や釣鐘状のものから筒状のものまであります。花色は、白色、白地に紅紫色の覆輪、黄色、薄桃紫色、赤色など多彩な色合いがあります。
可憐な小花をたくさん付ける花木
- 分類:ツツジ科エリカ属 / 原産地:地中海沿岸、南アフリカ
- 別名:ヒース(漢字表記:)
- 学名:Erica spp.
- 英名:heath
- 園芸分類:常緑低木 /
- 樹高:20~100cm(最大3mに及ぶものもある)
- 開花期:冬~春咲き→10月下旬~5月 / 夏咲き→6月~9月(品種により異なる)
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- エリカは、ツツジ科エリカ属の常緑低木です。地中海沿岸や南アフリカの、日当たりのよい荒地に自生しています。英名が、荒地を意味するヒース(heath)という呼び名で総称されています。多くの種があるヒース類ですが、その大半を占める品種群がエリカ属です。
- 原種だけでも数100種類、園芸品種だと約860種が分布する常緑性の低木です。多くの種がありますが、その中の約690種は南アフリカ原産の固有種で、大半が樹高100cm以下の低木が多く、僅かながら200~300cmに伸長する種もあります。日本で流通しているのは、庭木や鉢物として人気のあるものを中心に約50種が流通しています。
- 近縁種
- ジャノメエリカ(Erica canaliculata)→最もポピュラーな品種の一つで、南アフリカ原産、樹高50~200cm。花期は12~4月、花径3mm程の小さな花が株全体を覆うように、多くの花を咲かせる。
- スズランエリカ(E. formosa)→南アフリカ原産、樹高60~80cm。花期は2~5月、スズランに似た白い壺状の花を咲かせる。夏場は涼しい場所に置きたいので、鉢栽培がよい。
- エリカ・コロランス(E. colorans)→南アフリカ原産、樹高30~60cm。花期は9~10月、花径5mm程の白色の筒状花で赤色の覆輪が徐々に広がる。
- エリカ・メランセラ(E. melanthera)→南アフリカ原産、樹高50~150cm。花期は9~3月、釣鐘状で花径5mm程の薄紫色の花を咲かせる。鉢物として人気がある。茎は真っ直ぐに伸長して、よく分枝する。
- エリカ・レギア(E. regia)→別名がロイヤルヒース。南アフリカ原産、樹高80~100cm。花期は3~4月の春咲き、長さ15mm程の筒状花で花色は朱赤色で基部が白色。
多様な品種が約740種あり多彩な花色や性質がある
- 用土 ツツジ科の特性で弱酸性土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)4:鹿沼土(小粒)4:ピートモス2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土を2割程度を混ぜ込んで、植え穴に戻します。土壌が中性~アルカリ性の場合、ピートモス(酸度未調整)や鹿沼土を混ぜ込んで弱酸性土壌を作りましょう。
- 肥料
- 鉢植えの場合、定植後の施肥は、4月~5月、秋は9月下旬~10月に、月1回骨粉と油かすを混ぜた肥料を施すか、月2回液体肥料を施します。(共にツボミを付ける時期、開花中は避ける)夏場に肥料が残っていると根が傷むので、肥料が残らないようにコントロールします。
- 地植えの場合、定植後の施肥は、4月~5月、秋は9月下旬~10月に、月1回骨粉と油かすを混ぜた肥料を施すか、月2回液体肥料を施します。(共にツボミを付ける時期、開花中は避ける)夏場に肥料が残っていると根が傷むので、肥料が残らないようにコントロールします。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に撒きます。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、春が3月中旬~4月、秋が10月中旬~11月中旬です。
- 「用土」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き根鉢を1/3程崩してから植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。根鉢を1/3程崩してから植え付けます。定植したら、用土を混ぜ込んで用意した先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、夏咲き種は3月、冬~春咲き種は4月中旬~5月中旬です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩してから、古い根や傷んだ根を切り取り、新しい用土を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 挿し木
- 適期は、春が5月、秋が9月下旬~10月です。茎先3~4cmの長さで切り取り挿し穂にします。下部の葉を取り除き、鹿沼土(小粒)などの用土に挿します。
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日当たり風通しのよいやせ地を好む
- 水やり 根が細いので乾燥、多湿ともに弱いです。
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期(夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 真夏は夕方に、鉢中と鉢の外側全体にタップリと水をかけて夜間温度を下げるようにします。通常の季節は朝方に施しましょう。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 用土を施す→3月頃に株元を、ピートモスで盛り上げるように覆ってやると元気になります。
- 剪定→適期は、夏咲きは3月と10月中旬~11月上旬です。花後の枝を1/2~1/3程、切り戻します。枝が伸びたり、混みあったら1/3程を目安に切り取り、透かすようにします。
- 病気→特になし
- 害虫→アブラムシ、カイガラムシ
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- 日当たり
- 日当たり風通しのよい場所を好みます。
- 根が細いので、水はけをよくして乾燥させないようにします。