ツツジ 季節の花-野生種や園芸品種など豊富な品種がある花木-イパネマおやじ

ツツジ (Azelea) の仲間は、10000品種があるといわれ、鉢植え栽培や花壇、盆栽などで栽培されています。樹高50cm~200cmで、常緑性または落葉性があり花壇や生垣、盆栽などで栽培される人気のある花木です。

ツツジは水はけのよい土壌を好みます

ツツジは酸性土壌を好む

  • 分類:ツツジ科ツツジ属 / 原産地:東アジア、ヨーロッパ、北アメリカ
  • 別名:アザレア(漢字表記:躑躅)
  • 学名:Rhododendron spp.
  • 園芸分類:低木 / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:50~200cm
  • 苗の植え付け:3月~4月、9月~10月
  • 植え替え:3月、5月~6月、9月
  • 挿し木:6月上旬~下旬
  • 開花期:4月中旬~5月中旬
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • ツツジは、サツキを除く半常緑性のヤマツツジの仲間の総称として使われます。アジア東部を中心に約90種が分布しています。日本では、ヤマツツジの他にキシツツジ、サツキなど17種が自生しています。
  • ツツジとサツキの違いは、ツツジは4月に花が咲きその後5月に新芽が付きますが、サツキは5月に新芽と同時にツボミが付いて花を咲かせます。ツツジは株全体が一気に開花します、一方サツキは1週間程かけて徐々に開花します。
  • ツツジは樹高が平均2m程でサツキは半分の1m程です。他にも、花径や葉のサイズなど大ぶりなのがツツジ、小ぶりなのがサツキということになります。コンパクトな空間で育てるのならば、サツキということですかね。
  • 近縁種
  • ヤマツツジ(Rhododendron obtusum)→ツツジ科ツツジ属。北海道の一部から九州まで広く分布する半落葉性低木で樹高2~4m。開花期4~5月に花径3~5cmで花冠は5裂する。花色は緋紅色~紅色、稀に白色などがある。
  • サツキ(Rhododendron indicum)→ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属ツツジ節に含まれる。半常緑低木で樹高1~2m。開花期、5~6月に咲くツツジということでサツキツツジ(陰暦の5月頃に咲くので皐月と名付けられた)とも呼ばれます。枝先に総状花序を見せ、花径5~6cmで花冠は5裂。広漏斗形で花色は淡いピンク~淡紅紫色。
  • レンゲツツジ(Rhododendron molle subsp. japonicum)→ツツジ科ツツジ属。原産地は日本、中国。群馬県の県花になっています。樹高1~2mの落葉低木。開花期、5~6月に枝先に花序を見せ花径5~6cmの花を数輪咲かせます。花は漏斗形で5裂する。花色はオレンジ色、黄色です。

ツツジは盆栽でも育てられる

土を盛り上げて植えるか傾斜のある場所がよい

  • 用土
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)4:鹿沼土(小粒)3:酸度未調整のピートモス2:バーミキュライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対してピートモスを2割、腐葉土1割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら、更に川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料 ツツジは根が弱いので、根に触れないように少量を置肥する
  • 鉢植えの場合、定植後の施肥は、花後の5月~6月上旬、秋は10月に緩効性化成肥料を少量だけ置肥する。別に、1月~3月、7月中旬~8中旬に油かすを置肥する。
  • 地植えの場合、定植後の施肥は、5月~6月上旬、秋は10月に緩効性化成肥料を少量だけ置肥する。別に、1月~3月と夏の7月中旬~8中旬に油かすを置肥する。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきましょう。

ツツジは原産地日本、中国です

  • 植え付け 根鉢に付いた古い土はよく落とす(古土は連作障害の原因となる)
  • 苗の植え付け適期は、常緑性ツツジは3月~4月、9月~10月です。落葉性ツツジは、落葉期間中が植え付けの適期です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢を崩して土をよく落としてから植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。根鉢を崩して、土をよく落としてから植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 連作障害→毎年、同じ野菜(または同じ科の野菜)を同じ場所で栽培すること。結果は、その野菜に対して、有害な病原菌や有害虫が増えたり、土壌の中の養分が偏って不足するなど、野菜の生育に悪影響を与える原因となる。
  • 植え替え
  • 適期は、常緑性ツツジは3月、5月~6月、9月です。落葉性ツツジは、落葉期間中が植え替え適期です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を崩して、土をよく落としたら古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し木
  • 適期は、6月上旬~下旬です。今年伸びた枝の先を10cm程切り取り挿し穂にします。鹿沼土(小粒)やピートモスの用土に挿します。(注:落葉性ツツジは挿し木が難しいので、一般的に実生で増やされている)

ツツジは酸性土壌が適している

植物仕切り線大

落葉性ツツジは挿し木が難しい

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。休眠期は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 真夏は夕方に、鉢中と鉢の外側全体にタップリと水をかけて夜間温度を下げるようにします。通常の季節は朝方に施しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花や茎は早めに切り取ります。
  • 剪定→ツツジの仲間は、当年に伸びた枝先に、夏~秋の間に翌年の花となる花芽が分化します。夏以後に枝先を剪定すると花芽を切り落とすことになります。という理由から、剪定は開花直後に行い、秋は樹形を整える程度の剪定にしましょう。(花芽のことは別として、生育期間中であれば、強い剪定にも耐えられる)
  • 害虫→ベニモンアオリンガ、グンバイムシ、ハダニ、ハマキムシ
  • 日当たり
  • 日当たりと水はけのよい場所を好みます。

植物仕切り線大