デンドロビウム(ノビル系) 季節の花-凍らせなければ丈夫に育つ-イパネマおやじ

  • デンドロビウム(ノビル系)は、コチョウランやシンビジュームと共に最もポピュラーな洋ランです。樹上の1~2mの高さや、岩の上に根を張り付かせて生育する着生ランです。華やかな花色で大きな花弁の花姿をした多年草です。ランの仲間の中では、比較的育てやすい種ですが、花を咲かせるのは難しいランでもあります。
  • 地際から棒状の茎を真っ直ぐに伸ばして、光沢のある長楕円形の葉を出します。同じ仲間でも、姿形は多種多様で全く異なっていて同じ種の仲間とは思えないほど変化に富んでいます。分類上では、4亜種41節に分けられています。園芸栽培の面では、あまり細かく分けることはなく、「ノビル系」 「フォルモサム系」のようにザックリと似たもの同士で系統別に分けられています。

デンドロビウム・ノビルは多年草

原産地では2ケ月雨が降らなくても枯れない

  • 分類:ラン科セッコク(デンドロビウム)属 / 原産地:インド東北部、ネパール、プータンなどの海抜1000~2000mの山岳地帯
  • 別名:
  • 学名:Dendrobium nobile
  • 英名:Dendrobium
  • 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い) 
  • 草丈・樹高:20~60cm
  • 開花期:1月下旬~5月上旬 /
  • 栽培方法:コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 特徴
  • テンドロビウムの仲間は、東南アジアを中心に、熱帯・亜熱帯アジア、オセアニアなどの広い地域に約1200種が分布しています。品種改良が盛んで、膨大な数の交配種が作出されています。

デンドロビウムはラン科の花です

休眠期に入ると全ての葉を落とす

  • 用土
  • 鉢植えの場合、水苔を素焼き鉢に植えるのが一般的です。株が水に濡れても、手早く乾いた状態に戻る素材が適しています。(プラスチック鉢や陶器鉢は通気性が悪く、株が乾き難い)水苔には僅かながら肥料分があるので、根の活着や生育が早いので初心者にはお奨めです。(値段は少々高めでも、繊維の太い良質なものを選びましょう。よく水に浸して、軽く絞ってから使います。
  • ヤシガラを使う場合、水苔とは反対に、通気性の悪いプラスチック鉢か陶器などの化粧鉢の方が適しています。園芸店で流通している鉢植えの多くがヤシ殻に植えられています。(理由は安価なこと、管理の手間がかからない)植付け直後の水やりは控えて、2週間程経ってから施します。
  • 肥料 開花中は肥料を施しません。
  • 3号鉢植えの場合、5月~6月中旬に、骨粉入りの固形油かすを1個(4号鉢は2個)置肥します。同時にチッソ分の多い液肥を施すと葉の生育がよくなります。
  • 7月になったら、残っている肥料を取り除きます。液肥はチッソ分5%未満を使用します。

デンドロビウムは非耐寒性です

  • 植え付け・植え替え
  • 苗の植え付け適期は、4~5月です。
  • 鉢か根鉢ごと抜き取ります。
  • 根を傷めないように、水洗いして古い水苔を取り除く。
  • 根のすき間や、周囲を苔で包み込むようにする。
  • 鉢の中が、根詰まりしたら植え替えます。2年1回を目安に植え替えます。適期は、4~5月です。
  • 株分け
  • 適期は、4~5月です。株が大きく育った場合は、バルブを4本位に分けて株分けします。
  • 高芽
  • 適期は、暖かいなら4~9月頃まで可能です。冬~春に、茎の途中から出てくる子株を高芽といいます。葉が2~3枚出てきたら切り取り、水苔に植え付けます。

※ 園芸用語:バルブ→普通は根のことだが、洋ランの場合は葉が付いている茎が大きく膨らんだ部分のこと。

デンドロビウム

野菜・果実の仕切りライン大

冬越しは屋内の日当たりのよい窓辺に置く

  • 水やり
  • 初夏~夏季の間は、毎日水を施します。真夏は葉焼け防止のために、霧吹きなどで葉水を打つとよい。春と秋は2~3日1回を目安に施します。冬は4~5日1回が目安ですが、与え過ぎると根を傷めます。
  • ヤシ殻に植えつける場合、植付け後の水やりはしない!保水性があり、根腐れしやすいので2週間経ってから施します。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花がしぼんできたら、指で摘み取ります。全体の1/2以上の花が終わってきたら、節から伸びている短い花茎をハサミで切り取ります。その際、バルブを根元から切り取らないように注意する。
  • 支柱たて:草丈が長くなり、茎が倒れやすくなる前に支柱を設置しましょう。
  • 病気→黒斑病
  • 害虫→ハダニ
  • 日当たり
  • 長い時間日が当たり風通しのよい場所を好みます。
  • 3月下旬~11月下旬の間は、屋外で管理して冬の間は室内の日当たりのよい場所に置きましょう。
  • 冬は日当たりのよい室内に置き、ガラス越しの直射日光が当たっても大丈夫です。

野菜・果実の仕切りライン大