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- キキョウ (Balloon flower) は、初夏から秋にかけて開花するキキョウ科キキョウ属の多年草です。以前は、日当たりのよい草原に自生しているのが身近に見られました。しかし、近年は環境の変化により、自生する数が激減してしまい、現在は絶滅危惧種に指定されています。ただし、園芸店などでは、普通に苗が流通しています。
- 花期になると、茎を伸ばして茎頂部に花径4~6cmの釣鐘状の花を、1~10輪の房咲きになります。馴染みがあるのは、花冠が5裂した星形で青紫の一重咲きですが、白色、ピンク、絞り入りや二重咲きの種もあります。晩秋には茎葉が枯れて、地下の根の状態で冬越しします。春になると、再び芽を出して茎葉を伸ばします。
初夏~秋までの長期間花を咲かせる
- 分類:キキョウ科キキョウ属 / 原産地:日本、東アジア
- 別名:ヨメトリバナ、ボンバナ(漢字表記:桔梗)
- 学名:Platycodon grandiflorus
- 英名:Balloon flower
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:30 ~150cm
- 苗の植え付け適期:3月、10月
- タネまき適期:3月中旬~4月中旬
- 開花期:6~10月 /
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- キキョウの仲間は、園芸品種や変種はあるが他の種はなく、1属1種の植物です。日本、朝鮮半島、中国に分布しています。20~30年前には、身近な草原や畦道などで見かけた記憶がありますが、どうも今になって思い出すと・・定かではなかったように思えるほど、最近は見かける機会は、まずありませんね。
- 近縁種
- よく目にする「トルコキキョウ」ですが、名前はキキョウですが別属のリンドウの仲間です。
高温多湿の環境を嫌います
- 用土 水はけがよければ土質は選びません。
- 鉢植えの場合、市販の山野草用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:鹿沼土(小粒)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に、市販の山野草用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら鹿沼土や川砂などを1~2割混ぜ込む)
- ロックガーデンを築く場合、水はけをよくするために、深さ30cm程の穴を掘り上げます。穴の底面にレンガなどを敷き詰めます。その上に、軽石、溶岩石、石英石などを重ねていきます。適するのは、排水性、保水性、通気性のある多孔質の石が適しています。石のすき間にゴロ石を敷きます。更に、その上に掘り上げた土に、山野草用培養土を2~3割混ぜ込んで、ゴロ石の上に戻します。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として、カリウム・リン酸が多めの緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、6~10月(開花期)に、2週間に1回チッ素・カリウム・リン酸が均等配合の液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として、カリウム・リン酸が多めの緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、1~2ケ月に1回骨粉入りの固形油かすを置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。
- タネまき
- 適期は、春が3~4月、秋は10月ですが春まきの方が育てやすい。箱まきかポットまきにして覆土は5mm程。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。発芽温度は、20~25℃です。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、春が3月、秋が10月中旬です。(植え替え適期は芽出し直前の、2月~3月)
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、根がニンジンに似た形状なので深鉢タイプを選び、鉢底石を敷き、古い土を落としてから植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20~25cm空けて植え付けます。
- 植え替え
- 適期は芽出し直前の、2月~3月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、年に1回を目安に行いましょう。ニンジンのような根を傷めないように、古い土を取り除いて新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。2~3年経って株が大きくなったら、株分けを兼ねて植え替えしてもよい。
- 株分け
- 適期は芽出し直前の2月~3月です。植え替えの際に、同時に作業しましょう。掘り上げた根を切り分けます。1株に2~3芽が付くように分けます。
- 挿し芽
- 適期は、5月~6月です。新芽の先端を挿します。発根を待つ間は、明るい日陰に置いて管理します。約1ケ月で根が回ったら定植します。
初夏や秋は日当たりがよく真夏は明るい半日陰を好む
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。花や葉茎に直接かけないようにしましょう。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 切り戻し→花後の初夏の頃、全体に花が咲き終わったら、全ての茎を1/2の長さに切り戻します。再び、新芽が出て2番花を咲かせます。
- 花がら摘み→花後の枯れた花は茎の元にある小さな芽の上から切り取ります。
- 害虫→アブラムシ、ハダニ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 真夏日の直射に当たるのを避けましょう。明るい日陰に鉢を移動してやりましょう。