ニコチアナ 季節の花-初夏~秋にカラフルな星形の花を咲かせる-イパネマおやじ

  • ニコチアナ (Nicotiana) は、春から秋まで開花するナス科の一年草、または多年草です。本来は冬を越して毎年花を咲かせる性質の種が多いのですが、寒さに弱いので国内では、春にタネをまいて夏に花を楽しむ「春まき一年草」として扱います。
  • 開花期は5月~10月で、花期になると枝の茎頂部に花序を見せ花径3~5cmの花をたくさん咲かせます。花は基部が長い筒状で花弁がラッパ状に開く筒状花です。花冠は5裂して開いた花を正面から見ると星形をしています。開花すると秋までの長い間、次々と咲き続けます。花色は、白、ピンク、黄緑、紫、赤、複色など多彩な花を咲かせます。白色系品種は特に強い芳香を持っていることから、ジャスミンタバコとも呼ばれています。

ニコチアナは筒状花です

ナス科の植物は連作を避けます

  • 分類:ナス科タバコ(ニコチアナ)属 / 原産地:南北アメリカ、オセアニア、アフリカ
  • 別名:ハナタバコ
  • 学名:Nicotiana
  • 園芸分類:一年草、二年草、多年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~100cm(キダチタバコは5m程になる)
  • 苗の植え付け適期:4~6月
  • タネまき適期:3月下旬~5月中旬
  • 開花期:5~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 特徴
  • ニコチアナの仲間は、南北アメリカ、オセアニア、アフリカの亜熱帯から熱帯に約70種が分布しています。葉タバコの原料にも使われる、ナス科の一年草、または多年草(まれに低木)です。日本では、たばこ専売法があり一般での自由な栽培は禁止されていました。1985年の法改正により、自由に栽培できるようになり、花たばこの栽培が観賞用として広まりました。(煙草の原料となるのが「葉たばこ」、観賞用として栽培されているのが「花たばこ」)
  • 近縁種・園芸品種 各種とも共通するのは夜間になると強い芳香を漂わせる
  • ニコチアナ・アラタ(Nicotiana alata)→原種の一種。草丈100~120cmで、開花期は5~8月。花色は白色で、夜間に芳香を漂わす。一般的に、ニコチアナ属は、昼は花を閉じて夜に開花するが、当種は昼間も開花する。
  • ニコチアナ・グラウカ(N. glauca)→原種の一種。草丈5~7mで、開花期は4~10月。花色は黄緑色で、長さ5cm程の筒状花。
  • ニコチアナ・パフュームブライトローズ(N. ‘Perfume bright rose’)→園芸品種。草丈90~100cmで、開花期は7~10月。花色は濃い紫のローズ色、長さ5cm程の筒状花を咲かせる。夜間に強い芳香を漂わせる。
  • ニコチアナ・サンデラエ(N. × sanderae)→和名はハナタバコで園芸品種の代表的な品種。ニコチアナ・アラタ(N. alata)とニコチアナ・フォルゲッティアナ(N. forgetiana)、ニコチアナ・ラングスドルフィー(N. langsdorffii)の3種が交配され作出されました。草丈50cm程で、開花期は7~10月。花色は白色、桃色、紫色、赤色など多彩、長さ5cm程の筒状花。

ニコチアナは春~秋に咲く

草丈が高くなる品種は支柱を立てが必要

  • 用土 水はけがよい弱酸性土壌を好みます。
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して苦土石灰と腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 植物の根に直接肥料が触れないように注意しましょう。
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、適期は、5~10月(開花中)、月3~4回液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として動物性堆肥を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、5~10月(開花中)、2ケ月に1~2回骨粉入り固形油かすを置肥します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。

ニコチアナは育てやすい花です

  • タネまき
  • 適期は、3月下旬~5月中旬です。平鉢にまくかポットまきにします。タネが細かく好光性なので覆土はしません。平鉢に蒔いたら地表から水やりしないで済むように鉢底から吸水させるとよい。本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
  • 植え付け
  • 苗の植え付け適期は、4~6月です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は25~30cm空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • 寒さに弱くて冬には枯れる一年草なので必用ありません。

ニコチアナは耐暑性が優れる

植物仕切り線大

タネマキは好光性種子なので覆土をしない

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は茎の元にある小さな芽の上から切り取ります。
  • 支柱たて:草丈が長くなり、茎が倒れやすくなったら設置しましょう。
  • 害虫→アブラムシ、オオタバコガ
  • 日当たり
  • 日当たりと水はけのよい場所を好みます。

植物仕切り線大