ジンジャーリリー 季節の花-花が美しい品種が多く観賞用に栽培される-イパネマおやじ

  • ジンジャーリリー (Hedychium) は、真夏の8月頃になると葉心から真っ直ぐに茎を伸ばして、頭頂部に花序を見せ花径7~8cmの花を穂状に咲かせるショウガ科の球根植物です。ジンジャーという花名から、食用に利用されるショウガ属のショウガ(生姜)を連想しがちですが、園芸分類上ではショウガ科ヘディキウム属の植物なので、別属の植物で食用ではありません。
  • 別名はヘディキウムとも呼ばれ、ショウガ科シュクシャ属の園芸品種の総称です。別属ではありますが、葉茎や根はショウガに似た香りがあります。開花期は、品種により多少の違いはありますが、8月~10月です。

ジンジャーリリーは球根植物です

生育期は肥料を切らさないように施す

  • 分類:ショウガ科シュクシャ(ヘディキウム)属 / 原産地:熱帯アジア
  • 別名:ヘディキウム、キバナシュクシャ
  • 学名:Hedychium 
  • 園芸分類:球根植物 / 耐寒性(普通)、耐暑性(普通) 
  • 草丈・樹高:100~170cm
  • 苗の植え付け・植え替え適期:4月~5月
  • 株分け適期:4月~5月
  • 開花期:8月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 特徴
  • ジンジャーリリーは、インド、スリランカから東南アジア一帯に、約80種類が分布するショウガ科シュクシャ属の球根(根茎)植物です。主に栽培されているのは、コロナリウム種のハナシュクシャやコッキネウム種のベニバナシュクシャ、ガルドゥネリアヌム種のキバナシュクシャなどが主な栽培種です。そして、これらの交配により作出された園芸品種も流通しています。
  • 近縁種
  • ハナシュクシャ(Hedychium coronarium)→ショウガ科の多年草で、白花を咲かせる。地下にショウガに似た根茎を持ち、草丈150~200cm。茎頂部に卵形の花序を見せ、蝶形花を咲かせる。開花期は8月~10月。
  • キバナシュクシャ(H. gardnerianum)→ショウガ科の多年草で花色はレモンイエロー。地下にショウガに似た根茎を持ち、草丈150~250cmになる。先端部は尖り、茎頂部に40~50cmの花序を見せ、花径6cm程の蝶形花を咲かせる。開花期は8月~9月。
  • ベニバナシュクシャ(H. coccineum)→ショウガ科の多年草で、赤色の花を咲かせる。地下にショウガ、ミョウガに似た根茎を持ち草丈150~200cm。茎の先端は尖り、茎頂部に円筒形花序を見せ、花冠筒部は3cm程の長さで弁端は反り返る。開花期は6月~8月。

ジンジャーリリーは熱帯植物です

冬越しは地下球根で休眠する

  • 用土 
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して植物性堆肥や腐葉土を2割程混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、定植後の施肥は、5月~10月(生育期)に、月1回のサイクルで3要素を含む混合有機肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、元肥として動物性完熟堆肥か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、5月~9月(生育期)に、月1回のサイクルで骨粉入り固形油かすを置肥します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。

やや湿り気のある土壌を好みます

  • 植え付け 
  • 苗の植え付け適期は、4月~5月です。(熱帯植物なので植え付け時期が早すぎると発根しない)
  • 「用土」と「元肥」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き定植したら、用土を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え 
  • 植える前に球根(根茎)をチェクしましょう。切り口が腐っていないか、芽の部分が白くて生きているかを確認します。切り口が腐っていたら、取り除きます。
  • 適期は、4月~5月です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。株が肥大してきたら、株分けを兼ねて植え替えの際に、同時に作業します。
  • 株分け(分球)
  • 適期は、4月~5月です。1~2年に1回植え替えの際に、同時に作業しましょう。

 
ジンジャーリリーは別名ヘディキウムです

植物仕切り線大

少し湿り気のある土壌を好む

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。特に生育期(5月~10月)は水を切らさないように注意しましょう。(冬季は表土が乾いてから2~3日待ってからでよい)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。(乾燥が続くようなら施します)
  • 手入れ
  • 花茎切り→花後には、花茎を切り取りましょう。放置すると株の風通しが悪くなり、生育が鈍ります。
  • 球根(根茎)の掘り上げ→半耐寒性なので、暖地では戸外で葉が枯れてきたら地際から切り取り、地表にマルチングなどで防寒しておけば冬越しできます。寒冷地では、球根を掘り上げて春まで保存しておきます。
  • 病気・害虫→特にナシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

植物仕切り線大