ストレリチア 季節の花-熱帯の極楽鳥に似た花姿-イパネマおやじ
ストレリチア(Strelitzia)は、地際から葉軸を伸ばして先端部に50cm位の長楕円形の葉を付けます。円柱状の花茎を伸ばし、先端に20cm程の舟形の苞を付けます。苞の上部からオレンジ色の3枚の萼と1枚の薄い青色の花びらを持った極彩色の花を咲かせます。
霜や凍結がなければ地植えの冬越しは可能
- 分類:ゴクラクチョウカ科ゴクラクチョウカ(ストレリチア)属 / 原産地:南アフリカ
- 別名:ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)
- 学名:Strelitzia
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(やや弱い)耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:1~10m(国内では1~2m、原産地では10mにも及ぶ)
- 苗の植え付け適期:4月下旬~9月上旬
- 植え替え適期:5月下旬~7月上旬
- 株分け適期:5月下旬~7月上旬
- 開花期:5月~10月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- ストレリチア属の仲間は、南アフリカに4~5種が分布しています。いずれも毎年花を咲かせる多年草ですが、経年と共に木質化するものもあります。原産地では、樹高1~10mにも及ぶ種もあります。国内では、植物園や温室などで目にするのは当種が多いですね。切花用として人気があり広く栽培されています。
- 近縁種
- ストレリチア・レギナエ(Strelitzia reginae)→一般的に「ストレリチア」と呼ばれるのは当種を指しています。草丈は1~2m。国内でも、植物園や温室などで目にするのは当種が多いですね。切花用として海外でも広く栽培されています。地際から葉軸を伸ばして先端部に50cm位の長楕円形の葉を付けます。円柱状の花茎を伸ばし、先端に20cm程の舟形の苞を付けます。苞の上部からオレンジ色の3枚の萼と1枚の薄い青色の花びらを持った極彩色の花を咲かせます。
- ストレリチア・ニコライ(S. nicolai)→南アフリカ原産。大型種で、草丈4~10mになる。別名は、ルリゴクラクチョウカ(瑠璃極楽鳥花)と呼ばれる。花は白色の萼片と薄い青色の花びらで形成されえる。
- ストレリチア・ユンケア(S. juncea)→南アフリカ原産。和名は、セマバゴクラクチョウカ。葉身の無い円筒形状の葉で、草丈1~2m。花色は、オレンジ色~黄色の大きな花を咲かせる。開花期は、5月~10月。
冬は日当りのよい屋内で管理する
- 用土 水はけのよい土壌を好みます
- 鉢植えの場合、市販の観葉植物専用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して、苦土石灰と完熟堆肥か腐葉土2~3割(1㎡/2~3kg)を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(苦土石灰は植え付ける2週間程前に土をよく耕して混ぜ込んでおきます)
- 肥料 肥料3要素が均等配合。リン酸分だけ少し多いのが理想
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、4月、6月、8月に骨粉入り固形油かすを置肥します。(骨粉入り固形油かすは、チッ素分、カリウム分、リン酸分が均等配合)
- 地植えの場合、定植後の施肥は、4月、6月、8月に骨粉入り固形油かすを置肥します。
- 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。(一般的な共通ポイント)
- 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、4月下旬~9月上旬です。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、定植したら、用土を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm深型プランターだと2株が目安)
- 地植えの場合、定植したら、用土を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30~45cm位空けて植え付けます。
- 植え替え
- 適期は、5月下旬~7月上旬です。(春~秋の気温が高い時期であればいつでも可能。最適期は、5月下旬~7月上旬)
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。葉は中心の3~4枚を残し、古い葉と花後の花茎を切り落とします。根鉢を軽く崩して、新しい用土を入れた1~2回り大きな鉢に植え替えます。(根が張り過ぎると鉢を壊してしまう程、2回り大きいサイズを選んでもよい)
- 寒冷地で地植えしている株は、10~11月中に地中から掘り上げて、鉢上げします。(鉢植えにして屋内などで冬を越させる)
- 地植えの場合、暖地の平地であれば基本は必要ありません。(マルチングなどの防寒対策は必要)
- 株分け
- 適期は、5月下旬~7月上旬です。植え替えと同時に作業しましょう。暖かくなってきたら、鉢植えを屋外に出しますが、地面に直接置くと鉢底から根が張り出し、秋になり鉢を持ち上げようとしても動かせなくなる程強健な性質です。
- 鉢が割れそうな程、根が回ったら植え替え時です。根鉢が抜け難い際には、樹脂製の鉢を切り分けるか、素焼き製ならば壊して抜き取りましょう。(無理に抜くと根を傷める)株を分ける際には、3芽くらい付けて切り分け分けます。あまり小さく分け過ぎると、生育が遅れます。
乾燥には強いが春~秋はタップリと水やりをする
- 水やり 根が多肉質で乾燥に強い
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期は乾燥気味に管理しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、根付いたら基本は必要ありません。特に乾燥が続く場合は水やりします。
- 手入れ
- 花茎摘み→花後の枯れた花茎は茎の根元から切り取りましょう。
- 防寒対策→地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。寒冷地で地植えしている株は、10~11月中に地中から掘り上げて、鉢上げします。(鉢植えにして屋内などで冬を越させる)
- 害虫→カイガラムシ、ハダニ
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- 日当たり
- 日当たりと水はけのよい場所を好みます。寒風が直接当たらない場所に起きましょう。