キョウチクトウ 季節の花-暑い夏に元気に開花する-イパネマおやじ
- キョウチクトウ (Oleander) は、地中海沿岸周辺から中近東、インド、中国に分布するキョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑中低木です。河川や渓谷の周辺の日当たりのよい場所に自生しています。半耐寒性の常緑樹ですが、比較的寒さいには強く-5℃位は耐えられます。関東以南の平地や暖地であれば地植え栽培が可能です。
- 暖地では、環境浄化木として街路樹に利用され、排気ガスの二酸化炭素を吸収して浄化する力があるとされています。家庭で栽培する場合は、毒性が強いこともあり、身近に置く鉢栽培は避けて地植えで育てる方がよいでしょう。
- 6月下旬になると、分枝した枝先の葉の付け根から花柄を伸ばして、数輪の房咲きになり花径4~5cmの花を咲かせます。花色は、白、黄色、オレンジ、ピンク、赤色などの美しい花を咲かせます。花形は、一重咲きや八重咲き品種もあります。
花や葉、株全体に強い毒性を持つ
- 分類:キョウチクトウ科キョウチクトウ属 / 原産地:インド、中近東
- 別名:(漢字表記:夾竹桃)
- 学名:Nerium oleander (=Nerium indicum)
- 英名:Oleander
- 園芸分類:常緑中低木 / 耐寒性(普通)耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:4~5m
- 苗の植え付け適期:4月中旬~6月、9月
- 植え替え適期:4月中旬~6月、9月
- 株分け適期:5月下旬~6月
- 挿し木・取り木適期:6月~7月
- 取り木適期:6月~7月
- 開花期:7月~9月
- 栽培方法:地植え、街路樹
- 特徴
- キョウチクトウは、公園や街路樹などに利用され、広く栽培されていますが、全木に強い毒性があることでも知られています。花や葉、枝、根、果実などや栽培している土壌にも有毒物質が含まれています。剪定した際に出る樹液や、葉が家畜用の飼料に混入して、食べた家畜が死亡したなどの事例もあり注意が必要です。
- ただし、江戸時代に渡来して以来、夏に咲く美しい花として長く栽培されてきた実績もあり、正しい知識を持って扱えば極度に恐れるものではありません。
春から秋の適温の時期に植え付ける
- 用土 やや乾燥気味の土壌を好みます
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
- 肥料 チッ素分を控え、リン酸分とカリウム分主体の肥料を使う
- 養分を吸収する力が強いので、特にやせ地でなければ定植後の施肥はあまり必要ありません。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、2月頃に寒肥として骨粉入り固形油かすなどを少量だけ置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。
- 植え付け・移植
- 苗の植え付け・移植の適期は、4月中旬~6月、9月です。
- キョウチクトウは、枝葉などが他の植物と接触すると枯れてしまう性質があるので、他の樹木との間隔をとって植え付けましょう。
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 挿し木
- 適期は、6月~7月です。丈夫な枝を、10~20cmの長さで切り取り挿し穂にします。(挿し木の詳細:サイト内ページ)
- 取り木
- 適期は、6月~7月です。手順はする種類ありますが、伏せ木法(圧条法)がよいでしょう。(伏せ木法の詳細:サイト内ページ)
- 株分け
- 適期は、5月下旬~6月です。株が肥大したら、適期行いましょう。
春~初夏に枝先に花芽が作られる
- 水やり
- 地植えの場合、株が根付いても1年未満の株は地面の表面が乾いたら、タップリと施しましょう。
- 手入れ
- 剪定→適期は、4月~5月中旬です。定植して数年の、木が若いうちは放任しておいても適当にまとまります。成木になり、四方に枝葉を伸ばしていくと、思ったより広いスペースが必要になります。根元から多くの芽を出して、徐々に大きな球形になります。
- 樹形を整えるには、根元や幹から伸びる枝を早めに剪定します。萌芽力が旺盛で、全体のどの部位で刈り込んでも萌芽します。強剪定をすると、枝の生長が更に旺盛になるので樹形を乱しやすくなります。枝の大小を問わず、早めに切り詰めて、常に新しい枝を再生しながら樹形を整えましょう。
- 病気・害虫→特になし
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。