アマドコロ ハーブ-筒状の白い花を下向きに付ける-イパネマおやじ

  • アマドコロ (fragrant Solomon’s seal) は、4月~5月頃に地下茎の先から茎を伸ばします。葉は、ほとんど柄がなく長さ5~10cmの長楕円形です。花は緑白色の細長い円筒形で、葉脇から伸びた枝に1~2個ずつ鈴なりになって開花します。
  • 学名の分類について:ユリ科と記載されているものを散見しますが、ユリ科は旧分類です。現在は分離して、キジカクシ科に分類されています。

アマドコロはキジカクシ科です

乾燥気味の明るい日陰で元気に育つ

  • 分類:キジカクシ(旧ユリ)科アマドコロ属 / 原産地:日本、中国、朝鮮半島
  • 別名:イズイ
  • 和名:アマドコロ(甘野老)
  • 学名:Polygonatum odoratum var. pluriflorum
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性
  • 草丈・樹高:20~90cm(品種により異なる)
  • 苗の植え付け:3月、10月下旬~12月中旬
  • 植え替え適期:2月中旬~3月上旬、10月下旬~12月上旬
  • 根茎の株分け適期:2月中旬~3月上旬、10月下旬~12月上旬
  • 開花期:4月~5月
  • 栽培方法:地植え、鉢植え ※記載している各適期は暖地での目安です。
  • 特徴
  • アマドコロの仲間は、日本、朝鮮半島、中国、ロシアに自生するキジカクシ科アマドコロ属の多年草です。国内では、山野や草地の丘陵地帯などに自生しています。世界の、温帯~亜熱帯地域に約63種が分布しています。厳密にいうと、日本には、アマドコロ(Polygonatum odoratum)は自生しておらず、同種の変種であるPolygonatum odoratum var. pluriflorum種が自生しています。流通上の名前は、同じアマドコロと呼ばれ、特に変種ということは強調されていません。
  • 近縁種 キジカクシ(旧ユリ)科アマドコロ属
  • アマドコロ(Polygonatum odoratum→日本に自生するのは変種のPolygonatum odoratum var. pluriflorum)→根茎は、黄白色の円柱形で横に伸びていき、節目がある。4月~5月頃に地下茎の先から6稜の角ばった茎を伸ばし、葉は長い楕円形で草丈は30~60cmになる。花は緑白色で細長い円筒形で、葉脇から伸びた枝に鈴なりになって開花します。葉に白色の覆輪が入る斑入りは、観葉植物としての鑑賞価値が高く、広く栽培されています。
  • ナルコユリ(P. falcatum)→国内に自生する。多年草で、地下茎は肉質で太く、節にになって横に伸びていきます。根茎の先から茎を出して、葉は細長くユリに似ている。草丈50~90cmに伸長する。初夏の頃に、葉脇から花軸を出して、2~3本に分かれ小葉を付けて弓状に伸長する。
  • ヒメイズイ(P. humile)→北海道、本州の中部以北、九州、朝鮮半島、中国、ロシアに自生する。別名は、ヒメアマドコロです。根茎は円柱形で細長い。根茎の先から茎を真っ直ぐに伸ばして立ち上がり、草丈は20~50cmになる。花は、長さ1~1.7cm程の円筒形で、黄緑色です。開花期は4月~6月です。

アマドコロは初夏に開花する

根茎が伸びた分岐個所から芽を出して増える

  • 適応(ハーブ、漢方としての適用)
  • 生薬(萎蕤・いずい)→滋養、強壮、老化防止、脳卒中、糖尿病、胃潰瘍
  • 中国産の生薬の黄精は、カギクルマバナルコユリの根茎を原料として作られます。日本では、よく似たナルコユリの根茎を用いて作られ、黄精として用いられてきました。
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • アマドコロ酒(根茎を水洗いしてホワイトリカー漬け)→強壮、老化防止、美肌、補精
  • 用土 水はけのよい乾燥気味の土壌を好みます
  • 鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)4:軽石砂4:腐葉土2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して植物性堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。
  • 肥料 
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、3月~6月、9月~10月上旬に月1回骨粉入り固形油かすを置肥するか薄めの液体肥料を月2~3回施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、2月中旬~3月上旬に骨粉入り固形油かすを置肥します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。

アマドコロは日本にも自生する

  • 植え付け
  • 苗の植え付け適期は、春が3月、秋が10月下旬~12月中旬です。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、古い土を取り除いてから植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。
  • 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。
  • 株分けをして根茎を植えつける場合、根茎を横に寝かせて5cm程の深さに土で覆います。
  • 植え替え
  • 適期は、2月中旬~3月上旬、10月下旬~12月上旬です。根茎は分岐して芽が出るので、根茎の分岐個所を、手で折って株分けします。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありませんが、花壇に広がり過ぎた場合は、株分けを兼ねて植え替えましょう。
  • 株分け
  • 適期は、2月中旬~3月上旬、10月下旬~12月上旬です。2年に1回を目安に行いましょう。植え替えの際に、同時に作業しましょう。根茎は分岐して芽が出るので、根茎の分岐個所を、手で折って株分けします。

アマドコロは多年草です

ハーブの仕切りライン

地上部が枯れ地下根茎のみで冬越しする

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 真夏の高温期には直射に当たるのを避けましょう。鉢を明るい日陰へ移動しましょう。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 真夏の高温期には直射日光に当たるのを避けましょう。鉢を移動しましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

ハーブの仕切りライン