ヒアシンソイデス 季節の花-寒冷地から温暖地まで広く栽培できる-イパネマおやじ

  • ヒアシンソイデス (Hyacinthoides) は春になると、葉の中から花茎を伸ばして茎上部に花序を見せ、花径1.5~2cmの小花を20~30輪程咲かせます。耐寒性が高く、植えっ放しでも丈夫に育ちます。自然分球でよく増え、こぼれ種でも芽を出すほど丈夫な植物です。
  • 花色は青紫色、白色、ピンク色などで、釣鐘状の可愛らしい花を咲かせます。秋に植えて4月~5月に開花する球根花です。派手さはないが、清楚で可愛らしい花は、春の花として人気があります。ツリガネズイセンの名前で親しまれていましたが、現在はシラー・カンパニュラータという花名で流通していることが多いです。

キジカクシ科

日向~半日陰でもよく育つ

  • 分類:キジカクシ科ツリガネズイセン(ヒアシンソイデス)属 / 原産地:ヨーロッパ、北アフリカ
  • 別名:シラー・カンパニュラータ、ブルーベル
  • 学名:Hyacinthoides spp.
  • 園芸分類:多年草(球根植物) / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
  • 草丈:20~40cm
  • 球根の植え付け:9月中旬~11月上旬
  • 分球・植え替え:休眠に入った時期
  • 開花期:4月~5月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • ヒアシンソイデスは、ヨーロッパから北アフリカに分布するキジカクシ科ヒヤシンソイデス(ツリガネズイセン)属の多年草です。ヒアシンソイデス属は、ヒアシンス(Hyacinthus)やシラー(Scilla)に近い仲間で7種類があります。以前はシラー属に分類されていました。その名残りで、シラー・カンパニュラータとも呼ばれています。
  • 主に栽培されているのは、ヒアシンソイデス・ヒスパニカとヒアシンソイデス・ノンスクリプタの2種類です。共に数種類の園芸品種があり、更にこれらが交配されて多くの園芸品種が作出されています。
  • 近縁種
  • ヒアシンソイデス・ヒスパニカ(Hyacinthoides hispanica = Hyacinthoides campanurata = Scilla campanulata = Endymion hispanicus)→別名は、スパニッシュ・ブルーベル又はシラー・カンパニュラータの名前で流通しています。西ヨーロッパの森林地帯を中心に分布しています。筒状でやや細長い釣鐘状の花弁の先がクルリと反り返ります。花は弓状に連なり10輪程が開花します。
  • ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ(Hyacinthoides non-scriptae)→別名は、イングリッシュ・ブルーベルとも呼ばれます。花茎の上部が枝垂れるように花穂を付けます。
  • 一般的には、上記の2種類を含めて総称で「シラー・カンパニュラータ」という名前で、球根が流通しています。(原種が販売されている例は少なく、いずれかの交配による園芸品種が多い。購入の際に品種をよく確認しましょう)

ブルーベル

多くの肥料は必要ない

  • 用土 
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。水はけのよい土壌を好みます。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して肥料分の少ない堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(酸性気味の土壌では、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。1㎡当り100g→1握り)
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、球根を定植後の施肥は、早春、開花後、晩秋に一度だけ化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、必要ありません。

ヒアシンソイデス

  • 植え付け
  • 球根の植え付け適期は、9月中旬~11月上旬です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。球根を植え付ける深さは3cmが目安です。株間は6~7号鉢に5球が目安です。植え付け直後にタップリの水を施します。細かく分球してくると、花つきが悪くなるので、なるべく大きなサイズのコンテナに植えるとよいです。
  • 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。球根を植え付ける深さは3~5cmが目安で、株間は10cm位です。
  • 植え替え
  • 球根の植え替え適期は、休眠期に入ったら時期です。
  • コンテナの場合、毎年植え替えましょう。休眠期に入ったら掘り上げて、大きな球を選んでスグに植え付けます。新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ないので植えっ放しでよいです。球根が肥大してきたら、数年に一度は掘り上げて分球しましょう。
  • 分球
  • 鉢植えの場合、休眠期に入ったら掘り上げて、大きな球を選んでスグに植え付けます。地植えの場合、自然分球でよく増えます。

ツリガネズイセン属

植物仕切り線大

地植えは植えっ放しでも丈夫に育つ

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期(夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、小まめに切り取ります。放置してタネが出来ると栄養を取られて、球根の肥大を妨げるので早めに摘み取りましょう。
  • 病気→白絹病
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。明るい半日陰でも育ちます。

植物仕切り線大