ガザニア 季節の花-光が当たると開く性質で朝に開き夜や曇りの日には閉じる-イパネマおやじ

  • ガザニア (Gazania) は春になって、温度がグッと上昇する5月頃から秋まで の長期間に亘り開花するキク科の多年草です。南アフリカ原産らしい、明るくて派手な花色をしています。花期になると、花茎を伸ばして花径6~8cmの頭状花を咲かせます。花色は、白、黄、オレンジ、ピンク、赤、複色など多数のバリエーションがあります。
  • ※ 頭状花→または頭花(とうか)、頭状花序(とうじょうかじょ)、集合花もと呼ぶ。見た目には一つの花のようだが、先端が円盤状になった花軸に、多数の小さな花が集合して、一つの花を形成しているもの。

ガザニアはキク科の植物

春から晩秋まで長期間を開花する

  • 分類:キク科クンショウギク属 / 原産地:南アフリカ、東アフリカ、アフリカ南西地帯
  • 和名:クンショウギク(漢字表記:勲章菊)
  • 学名:Gazania
  • 園芸分類:一年草または多年草 / 耐寒性(やや弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈:15~40cm
  • タネまき適期:3月~4月、9月下旬~10月中旬
  • 苗の植え付け:3月下旬~5月、秋は9月下旬~10月
  • 植え替え:3月下旬~4月、秋は10月
  • 株分け:3月下旬~4月、秋は10月
  • 挿し木:3月下旬~5月、秋は10月
  • 開花期:5月~11月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター) ※記載している各適期は中間地での目安です。(温暖地以外の場所は、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • ガザニアの仲間は、アフリカの東部から南西部のタンザニアなど、南アフリカに約20種の原種が分布するキク科の一年草または多年草です。ガザニアは園芸品種も含めた総称です。流通している主な品種は、ガザニア・リネアリス種 (G. linearis) とガザニア・リゲンス種 (G. rigens) です。これらは、数種の原種を基に作出された園芸品種です。
  • 近縁種
  • ガザニア・リネアリス (Gazania linearis)→草丈20cm程で花色は黄色かオレンジ色で花径4~8cm。和名は、クンショウギクです。南アフリカのレソトに自生する多年草。
  • ガザニア・リゲンス (G. rigens)→野生種ではなく園芸品種。和名は、ジャノメクンショウギクです。 草丈30cm程で花色は鮮紅色か赤みのあるオレンジ色で花弁の基部に黒色の斑点が入る。花径4~5cmで葉裏に細かな毛が生える。
  • ガザニア・ぺクチナ (G. pectinata)→和名は、ハネバクンショウギクです。南アフリカのケープ州に自生する。一年草または多年草で、花径約7cmの頭状花を咲かせる。花色は橙色、基部がベルベット状の褐色で白い斑点が入る。
  • 宿根ガザニア→キク科クンショウギク属の半耐寒性の宿根草。一年草扱いする品種と比べると、寒さ、暑さともに強く花壇に植えても霜除けをすれば冬越しが可能です。春先に苗が流通します。

夏に咲く花

開花期間が長いので追肥を欠かさない

  • 用土
  • 鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:パーライト(黒曜石)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土2割程を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加えます。(酸性気味の土壌では、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。1㎡当り100g→1握り)
  • 肥料
  • 用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します。
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、生育期の5月~10月、月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、生育期の5月~10月、月1回緩効性化成肥料を置肥します。
  • 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。

別名はクンショウギク

  • タネまき
  • 適期は、3月~4月、9月下旬~10月中旬です。箱まき(セルトレーが便利)かポットまきにします。箱まきの場合は本葉が3~4枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
  • 植え付け
  • 寒さに弱いので、霜の降りる寒冷地では春まきの一年草として扱いましょう。また、耐暑性にも弱いという性質です。関東以西の平坦な中間地(暖地)では、夏に枯れやすいので、秋まきの一年草として扱いましょう。
  • 苗の植え付け適期は、3月下旬~5月、秋は9月下旬~10月です。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように、古い土を落としてから植え付けます。定植したら、「用土」と「元肥」を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm深型プランターだと3株が目安)
  • 地植えの場合、日当たりのよい場所をえらび、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。定植したら、「用土」と「元肥」を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20cm位空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、3月下旬~4月、秋は10月です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。但し、植え付けてから数年経ち、よい花が咲かなくなったら植え替えましょう。
  • 株分け
  • 適期は、3月下旬~4月、秋は10月です。植え替えの際に、同時に作業しましょう。
  • 挿し木
  • 適期は、3月下旬~5月、秋は10月です。新芽の先端を10~15cmの長さで切り取り挿し穂にします。(挿し木の詳細ページ

多湿に弱い植物です

植物仕切り線大

高温乾燥に強いが過湿には弱い

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。生育の鈍る時期(真夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は切り取ります。放置すると栄養をとられ、新しい花の生育が鈍ります。
  • 刈り込み→高温多湿の梅雨時期は、枝葉が茂ると風通しが悪くなり株が弱ります。混み合った茎葉を刈り込んで、高温多湿を防ぎましょう。
  • 防寒対策→地植えの場合、宿根ガザニアなどの弱耐寒性の品種は、関東以西の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、霜が降りて凍結する場所では、株元にマルチングするなどの防寒対策が必要です。鉢植えは、室内の明るい場所か霜に当らない軒下などに移動させましょう。
  • 病気→うどんこ病、葉腐病
  • 害虫→アブラムシ、ハマキムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。

植物仕切り線大