ダンギク 季節の花-小さな唇形花がドーナツ状に開花する-イパネマおやじ

ダンギク (blue spiraea) は秋の開花期になると、茎の上部の葉の付け根に花序を出し、茎をドーナツ状に囲むように丸く花を咲かせます。花径5~6mmの唇形花で、円形に連なるように開花します。長い雄しべと雌しべが、花弁から突出して伸長します。よく見かけるのは淡い青紫色ですが、白色、ピンク色の品種もあります。

ダンギク

日当たりと水はけのよい場所を好む

  • 分類:シソ科ダンギク属 / 原産地:九州西部、朝鮮半島、中国東部~南部、台湾
  • 別名:ランギク(漢字表記:欄菊)
  • 学名:Caryopteris incana
  • 英名:bluebeard, blue spiraea
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~80cm
  • タネまき:3月~4月(秋まきも可能)
  • 苗の植え付け:4月上旬~6月上旬、9月~10月(育苗後または市販されている苗を購入する)
  • 植え替え:4月上旬~5月上旬、
  • 株分け:4月上旬~5月上旬
  • 挿し木:5月
  • 開花期:9月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) 
  • ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • ダンギクは、国内の九州南部や対馬、朝鮮半島、中国東部~南部、台湾に分布するシソ科の多年草です。葉の先端が尖った卵型で、縁に鋸歯があります。株全体に細かな毛が密生して、毛色が白味を帯びてみえます。花名の、ダンギクの花名の由来は、菊に似た葉形と、段々と重なるように咲く様子からといわれます。茎は直立して真っ直ぐに伸長します。

多年草

地下の根だけで宿根して冬越しする

  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、植えつけの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • コンテナの場合、苗を定植後の追肥は、4月~6月に速効性化成肥料を置肥、または2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、あまり多くは必要ありませんが、6月頃に即効性化成肥料を置肥します。他には、生長の様子をみて薄めの液体肥料を施します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

原産地は東アジア

  • タネまき 
  • 適期は、3月~4月です。発画適温20℃前後です。
  • 箱まき(セルトレイが便利)かポリポットまきで、覆土は薄く5mm程です。箱まきの場合は、弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットまきの場合、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 植え付け
  • 適期は、4月上旬~6月上旬、9月~10月です。(育苗後または市販の苗を購入する)
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、ポットから根鉢の根を傷めないように引き抜いて植え付けます。「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm深型プランターだと3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20~30cm空けて植え付けます。
  • 植え替え
  • 適期は、4月上旬~5月上旬です。
  • コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、毎年植え替えましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、株分けを兼ねて3年に1回を目安に植え替えましょう。
  • 株分け
  • 適期は、4月上旬~5月上旬です。3年に1回は堀り上げて株分けしましょう。植え替えの際、同時に作業しましょう。
  • 挿し木
  • 適期は、5月です。新芽の先端を8~10cmの長さで切り取り、挿し穂にします。挿し木詳細→サイト内ページ

シソ科の草花

植物仕切り線大

分枝が少ないので摘芯をする

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。夏の高温期には水切れに注意しましょう。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。極端な乾燥が続く場合は、施してください。
  • 手入れ
  • 摘芯→適期は、5月~6月です。枝を増やして花数を増やすために、茎丈が15~20cmに伸びたら茎先を摘み取ります。
  • 支柱たて→草丈が長くなり、茎が倒れやすくなったら支柱を設置しましょう。
  • 防寒対策→耐寒温度は-5℃前後です。地上部が枯れ、地下の根だけ宿根して冬越しする。地植えの場合、関東以南の平地であれば屋外での冬越しは可能ですが、凍結する場所では、株元に盛り土やマルチングするなどの防寒対策が必要です。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

植物仕切り線大