アサリナ 季節の花-葉柄と花柄を巻きヒゲのように伸ばす-イパネマおやじ

アサリナ (Asarina) は、つる枝を長く伸ばしながら、葉柄と花柄がクルクルと巻くように、支柱などに絡みつきながら伸長します。花径2~3cm、長さが4~7cmの漏斗形で、花色は白色、青色、紫色などがあります。つるは細いながらも、しっかりしており2~3m以上にも伸長します。寒さには弱く、冬には枯れる一年草として扱われています。しかし、四国や九州の暖地で、霜の当たらない場所であれば、地植えで冬越しする例もあります。

アサリナ

枝葉がよく茂り夏には緑のカーテンになる

  • 分類:オオバコ科アサリナ属 / 原産地:北アメリカ南部、メキシコ、ヨーロッパ
  • 別名:(漢字表記:)
  • 学名:Asarina
  • 園芸分類:蔓性一年草(多年草) / 耐寒性(弱い)耐暑性(中程度)
  • 草丈・樹高:2~4m
  • タネまき:4月下旬~5月
  • 苗の植え付け:4月下旬~6月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 挿し木:5月~6月、秋は9月
  • 開花期:6月~10月
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
  • ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
  • 特徴
  • アサリナの仲間は、北アメリカ南部、メキシコ、ヨーロッパに約16種が分布するつる性の多年草です。国内では冬の寒さで枯れる、一年草として扱われます。一般的に、アサリナと呼ばれるのはアサリナ・バークレイアナ種のことを指しています。
  • 近縁種
  • アサリナ・バークレイアナ (Asarina barclaiana) →メキシコ原産のオオバコ科アサリナ属のつる性多年草。別名でツタバキリガラスとも呼ばれる。
  • アサリナ・プロクベンス (A. procumbens) →フランス南部、スペイン西北部原産のオオバコ科アサリナ属のつる性多年草。寄せ植え用として人気がある。

つる性植物

水はけのよい肥沃な場所で育てる

  • 用土
  • コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、水はけの悪い土壌なら、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料 
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料(1L当り5g程)を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期の5月~10月に、週に1~2回液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける1週間前に元肥として緩効性化成肥料(1㎡当り200g程)を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、生育期の5月~10月に、3~4週間に1回、即効性化成肥料を置肥します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

一年草

  • タネまき
  • 適期は、4月下旬~5月です。発芽適温20~25℃
  • 箱まき(セルトレイが便利)かポリポットまきで、1ケ所に3~4粒まいて覆土はタネが薄く隠れる程度です。箱まきの場合は、弱い苗を間引きながら本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットまきの場合(箱まきからポットに移植した苗も同じ)、薄めの液体肥料を施しながら本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 植え付け
  • 適期は、4月下旬~6月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように植え付けます。「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm深型プランターだと2~3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。(株間は25~30cm)
  • 植え替え
  • 基本的に、冬には枯れるので植え替えは必要ありません。秋に挿し木をして苗を育て、冬越しをさせるとよいです。
  • 挿し木
  • 適期は、5月~6月、秋は9月月です。新しく伸びたつる茎の先端を、3~4節くらいの長さで切り取り、下葉を取り除き挿し穂にします。挿し木用培用土か赤玉土(小粒)、鹿沼土などの肥料分がなく清潔な用土に挿します。
  • 5月~6月に作業すると、秋には花を咲かせることもできます。9月頃に挿し木をして、冬越しさせる苗を育てるとよいです。戸外では冬越し出来ないので、鉢苗を室内の日当たりのよい場所に移しましょう。

北アメリカ原産

植物仕切り線大

コンテナで育てる際は過湿にならないように

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。夏季の高温期の水切れに要注意。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。夏季などに乾燥が続く場合は施しましょう。
  • 手入れ
  • 摘芯→本葉が3~4枚でた頃と、6~7枚でた頃に茎の先端を摘み取り、枝数を増やしましょう。
  • 切り戻し→つる枝が伸び始めたら、つる枝葉が混みあって株の中が蒸れくるので、株の中への日当たりや風通しをよくするため、絡み合ったつる枝や余分な枝葉を摘み取りましょう。
  • 花がら摘み→開花期が長いので、花後の枯れた花や枝葉は、小まめに取り除きましょう。
  • 支柱たて→草丈が伸び始めたら、早めに支柱を準備します。つる茎が伸長してきたら、ネットやフェンスへ誘引します。誘引しないと上へ伸びていかないので、小まめに誘引しましょう。鉢植えの場合、よくアサガオの栽培で使われる支柱の、アンドン仕立てが扱いやすいです。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みますが、一日中当たるより半日だけ当たる半日陰が適します。
  • 真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。

植物仕切り線大