タネまきから苗を育てる-No.2 春まきして夏~秋まで開花する草花-イパネマおやじ
春になって屋外でのタネまきは、八重ザクラが散る頃からが適期です。多くの草花が発芽適温が20℃前後なので、まずこれに該当する品種からタネまきを始めましょう。しかし、ほどんどが発芽適温の幅が広いものが多く、25℃以上の高温になっても発芽するので、大まかな目安と考えましょう。
育てる環境に合った品種を選ぶ
タネの「春まき」は、春~初夏にかけて長い期間まくことができるのが特徴です。その中でも、夏から秋にかけて咲く一年草は、魅力のある草花がたくさんあります。多年草(宿根草)とは異なる個性があり、その年の気分によって育てる花を選ぶのも楽しみの一つですね。そして、来年の初夏に咲く二年草も同じ時期にタネまきが出来るので、早めに苗作りをしておきたいものです。
- タネまきは発芽適温になる時期になったら、ほとんどの草花は短期間に集中してまかなければならないので、作業的に負担があります。だが春まきの草花は、多くの品種が春~初夏までの長い間タネまきが可能なので余裕をもって作業ができます。春まき以外のタネまきは、短期間で集中的に作業をする必要があるので、結構あわただしく作業する必要があります。春まきに適した植物は、暖かな気候環境になると元気に生長する、原産地が中南米、熱帯アジア、アフリカなどの熱帯・亜熱帯性の品種が多いのも特徴です。
- タネまきから育てた苗で、夏~秋の花壇や鉢植えを目指すなら、矮性種(わいせいしゅ)や草丈が中間のニーハイ種、高性種、つる性など様々な種類があります。この中から、植える目的や栽培環境に合った草花を選びましょう。
発芽適温に合わせて順番にまく
微細種子の草花 左:ジギタリス、右:ベゴニア
- タネまき時期の目安となるのがタネのサイズです。一般的に大きな粒のタネは生育が早く、小粒のタネは発芽生育に時間がかかります。という理由から、最初は小粒のタネから、まき始めましょう。(ちなみに、野菜のキュウリやトマトも発芽適温が20℃前後です)
- ジギタリスやベゴニアなどの微細種子は、生育に時間がかかるので早めにまきましょう。春まきの草花は、屋内にまき床を設ければ、屋外では発芽適温でない前に「早まき」ができます。温室やビニールハウスなどの施設がない場合でも、簡単な自作の保温育苗器を使って「まき床」を中に置けば、屋外が発芽適温では無い時期でも早まきができます。(100均で作る自作の育苗器。などの記事がwebで紹介されています)
左:ヒャクニチソウ(ジニア)、右:サルビア
熱帯・亜熱帯性の草花には、ペチュニアやヒャクニチソウ(ジニア)、サルビア、マリーゴールドなど可愛らしい花が多いですね。花色や、花径の大きなものと小花との組み合わせなど、開花時をイメージして植えましょう。その他には、穂状花、集合花なども混ぜてみると花壇のバリエーションが豊かになります。穂状に花が付くものや集合花などを多めにした構成にすると、さらに花壇が多彩で華やかになります。
観葉植物 左:コリウス、右:ヒポエステス
また、コリウスやヒポエステス、バジルの”ダークオパール”など、葉が観賞できる観葉植物も加えると、盛夏の中でも、鮮やかで美しい緑色が添えられ色彩豊かな花壇を楽しめます。
左:センニチコウ、右:ガザニア 手間がかからない、おすすめの春まき草花
左:ペンタス、右:ヒマワリ 手間がかからない代表的な春まき草花
ガーデニングといえば、手入には必要な道具や、手間がかかるというイメージがありますが、強健で病気や厳しい気候にも強い品種を選ぶことで簡単に栽培することが出来ます。(上記4つの花はその代表です)
左:インパチェンス、右:マリーゴールド
夏~秋へと続けて咲くようにタネまきする
春から季節が移り、初夏の頃になったら、夏に弱った株の補填用に秋咲きの草花のタネまきをしておきましょう。秋は、植物の生育が旺盛な時期なので、寒くなる頃まで花の観賞を楽しめます。アゲラタムやマリーゴールド、インパチェンスなど日が短くなってから、よく咲くタイプの草花が適しています。