タネまきから苗を育てる-No.5 春まきして夏から秋に咲く草花-イパネマおやじ
- ようやく花粉の飛び交うのが減ったのか・・終了したのか?私は、まだムズムズしていますが、気温の方は上昇気味になり、朝の寒さで布団の中でグズグズすることもなくなりました。気がつくと、来月上旬には待ちに待ったバラの開花時期ですネ。毎年のように”今年こそは見映えのよいバラを撮りたい”と思うばかりで、なんだか目標は達成できずじまい。だったが、今年こそ首都圏のバラ園を中心に8ヶ所は行きたいと準備を始めています。桜の開花も、例年より早かったので、バラの開花も早まりそうですね。
- 夏から秋に咲く草花には、魅力的な品種が多数あります。なかでも「春まき一・二年草」は種類も多くあります。一年草は、タネまきから開花→結実→枯死までのサイクルが1年以内の植物、二年草はそのサイクルが1年以上~2年未満の植物のことです。4月~5月は夏の花のタネまきシーズンです。一度植えたら、毎年のように開花サイクルを繰り返す多年草と異なり、一・二年草は、毎年、新たに植え付ける草花を選ぶ楽しみがあります。
- 春にタネをまくと夏から秋に開花して、晩秋にタネを付けてやがて枯れるのは一年草。そして、同じように春にタネをまいても、開花、結実が翌年の春より後になるものを二年草といいます。
一年草には春まきと秋まきがある
- 一年草には大きく分けて春まきと秋まきがあります。園芸店の店頭に並んでいる草花のタネの多くが一・二年草なのです。それだけタネから苗を育てる多くの品種が、一・二年草です。なぜ、流通する草花のタネの多くが一・二年草なのか?理由は生育サイクルが短く栽培管理がしやすいことだと思います。家庭園芸で、タネをまく、苗を植え付ける・・開花するのが数年先という品種は、栽培意欲につながらないでしょうね。やはり育てたら結果の開花は早くみたいのが一般のガーデナーの気持ちだと思います。
- 春にまいて夏~秋に開花を迎えるのが春まき一年草。秋にタネをまいて翌春~夏に開花するのが秋まき一年草です。例えば、冬になるとよく見られる風景の一つで、室内の窓際やテーブルの上に置かれているパンジーは秋まき一年草です。夏の高温多湿に弱く、株が弱る前の5月~6月頃にタネを付けるというサイクルです。
- 多くは発芽適温は20℃前後ですが、発芽適温の幅が広いので、20℃を越える高温になって発芽するものが大半なのであまり神経質になる必要はありません。平均的に発芽から開花までの期間はザッと2ケ月あまりです。
高温性発芽種子は遅めにタネまきする
高温性発芽種子 上段:アサガオ・ケイトウ 下段:センニチコウ・ペチュニア
春まきの場合、発芽適温と共に、苗の生育と植え付けとの関係も考える必要があります。春まきの草花は、熱帯・亜熱帯原産で、発芽には高めの温度が必要な「高温性発芽種子」が大半です。アサガオ、ケイトウ、センニチコウ、ペチュニア(微細種子なので早まきして屋内で管理する方法もある)などが代表的で、22~25℃以上に十分に暖かくなってから、一般的な適期より遅めにタネまきしましょう。
微細種子の草花:マツバボタン・ベゴニア
微細種子は生育に時間がかかるので早まきする
春まきの草花は屋内に「まき床」を設置すれば、外の気温が20℃前後の季節になるより前に”早まき”もできます。特に、代表的なのはベゴニアやマツバボタンなど微細種子の草花は、芽も小さく初期の生長に時間がかかるので、ポットに早まきして育苗しておくとよいです。早い時期にまくと、早く苗に育ち長く花を楽しめることになります。ただし、苗の生育はとても早いので、早まき過ぎるとポットで根詰まりを起こし発育不良になります。(ここらが微妙でまき時のプランを慎重にする必要あり)
※ 高性種やつる性の草花を、コンパクトな草丈やつるの伸長を抑えたい場合、タネまき時期を適期から遅らせることで調整しましょう。
ガーデン風景: