キチジョウソウ 季節の花-日本の環境に適する花-イパネマおやじ
- キチジョウソウ (Chinese lucky grass) は、花期の秋になると、花茎を伸ばして小さな花を穂状に咲かせます。花茎の長さは7~15cm、花序の長さは3~6cm程です。花色は淡紫色~淡桃色で、基部は筒状となっていて、筒先が6裂して弁端が反り返るように開花します。花序の上部は雄花が付き、下部には雌しべを持った両性花が付きます。
- 日本庭園などの下草として、よく使われてきました。耐陰性が高いので、半日陰地のグランドカバーとしてもよいですね。
耐寒性もある丈夫な性質
- 分類:キジカクシ科キチジョウソウ属 / 原産地:日本、中国
- 別名:特になし(漢字表記:吉祥草)
- 学名:Reineckea carnea kunth
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い・-15℃)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:20~30cm
- 苗の植え付け:3月~4月、9月~10月
- 植え替え:3月~4月、9月~10月
- 株分け:3月~4月、9月~10月(植え替え時、同時に作業しましょう)
- 開花期:10月~11月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- キチジョウソウは、日本、中国に分布するキジカクシ科キチジョウソウ属の多年草です。漢字表記は、吉祥草ですが、この花が咲くと縁起がよいされています。耐寒性・耐陰性もあり丈夫な性質です。病害虫の発生もほとんど無く、適地であれば地下茎を伸ばしてよく増えます。
- 毎年のように元気に開花しますが、株元に隠れるように開花するので見落としてしまいそうです。花後には直径6~10mm程の丸形の果実が実り、熟すと赤く色づきます。
地下茎が伸びて株が拡大する
- いい苗の選び方
- 園芸店などで売られている鉢植えは、運搬や移動などで体力が落ちています。鉢植えを購入してきたら2~3日の間、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて元気を回復させましょう。
- 葉と葉の間がつまっていて徒長していない
- 葉の色が濃くてハリがある
- 葉の裏や茎に病班や虫の痕跡がない
- 株にぐらつきがないか
- 根っこがしっかり張っているか
- 用土
- コンテナの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。土質は水はけがよければ特に選びません。
- 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に、水はけをよくするための、土壌改良用の腐葉土や有機質堆肥などをを混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナの場合、苗を定植後の追肥は、春と秋に、緩効性化成肥料を少量だけ置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける際の元肥と、植え付け後の追肥は不要です。定植後の追肥は、やせ地の場合には春先と秋に緩効性化成肥料を置肥します。
- 植え付け
- 適期は、3月~4月、9月~10月ですが、乾燥の厳しい真夏以外であれば、基本的にいつでも大丈夫です。
- コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、古い土を落としてから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、「用土」の項目で準備しておいた土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、3月~4月、9月~10月ですが、乾燥の厳しい真夏以外であれば、基本的にいつでも大丈夫です。
- コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して、古い根を切り取り、新しい用土を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。増え過ぎてきたら適宜植え替えましょう。
- 株分け
- 適期は、3月~4月、9月~10月ですが、乾燥の厳しい真夏以外であれば、基本的にいつでも大丈夫です。
- 地下茎が伸びて子株が出来るので、切り離して植え付けます。植え替え時に、同時に作業しましょう。
日本の気候に適するので殆どの地域で育つ
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿を嫌うので、冬期は控えめに施し、やや乾燥気味に管理しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。
- 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。乾燥が続く場合は、施しましょう。
- 手入れ
- 防寒対策→凍結する場所では、マルチングをする(植物の株元の地表面を覆うこと)枯れた葉や茎を取り除き、株元を腐葉土やバークチップなどのマルチング材で覆って寒さから守りましょう。
- 病気・害虫→特になし
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 半日陰でも育つが、花つきが悪くなることがあります。
- 西日や真夏日には、乾燥で葉焼けすることがあります。日光の直射を避けて、コンテナを半日陰に移動してやりましょう。
- 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。
ガーデニングの風景: